研究課題/領域番号 |
04556024
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹村 冨男 名古屋大学, 農学部, 教授 (90014919)
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研究分担者 |
原田 真樹 森林総合研究所, 木材利用部, 農林水産技官
川元 紀雄 森林総合研究所, 木材利用部, 農林水産技官
佐々木 康寿 名古屋大学, 農学部, 助手 (90154004)
都築 一雄 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60023438)
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キーワード | 木造軸組 / 新構法 / 腰掛けあり接合 / 機械プレカット / 半剛節立体構造解析 |
研究概要 |
「接合方式の極少単純化に基づく新構法の開発」を目的として、下記の項目1.〜3.について研究を実施し、次の結果を得た。 1.新構法の原理(接合金具のない場合) 新構法で用いる継手・仕口の種類を「腰掛けあり」の1種類に限定し、またその加工も機械プレカットに限ることにした。 2.新構法の具体的提示 上記の原理を木造2階建住宅に適用するため、10.5cm角のベイツガ材を用いた、簡単な2層軸組構造モデルを想定し、モデルの平面図、立面図および視軸を変えたパース図、すなわち立体軸組構造図を、パーソナルコンピュータと3次元CADソフトの援用により求めることを検討し、その方法を確立した。次年度では、これに建築CADソフトを組み合わせ、ディテールを加えた各種図面による新構法の提示を予定している。 3.新構法の構造的強度特性の解明 新構法による木造軸組の構造的強度特性を前記モデルの構造実験と構造解析の両面から検討することにした。 (1)構造実験 10.5cm角ベイツガ材によるT形および短冊形仕口試験体を作成し、水平加力に対する強度性能、引張力、曲げおよびねじりモーメントを対する接合剛性係数などを求めると共に、前記モデルと同寸の軸組構造試験体を作成し、水平加力に対する変形挙動や初期剛性、破壊の様子、変形の回復特性などを実験的に明らかにした。 (2)構造解析 上記軸組構造試験体について半剛節立体構造解析を試み、算出した荷重ー変位曲線と実測曲線とがよく合致することを明らかにした。このことは、新構法軸組構造物の静的変形挙動が半剛性節立体構造解析の結果からほぼ推測可能なことを示唆する。ただし、その適用限界を知ることは、なお今後の課題として残されている。
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