研究分担者 |
藤本 勝 大鹿振興(株), 中央研究所, 所長
藤原 剛志 第一工業製薬(株), 第2開発研究所, 所長
川井 秀一 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (00135609)
松本 義勝 越井木材工業(株), 研究開発部, 部長
菅原 洋輔 富士電波工機(株), 大阪営業所, 所長
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研究概要 |
1.原材料であるスギ単板(2.5mm厚)の熱板乾燥について,上下両熱板と単板の間にフォードリニアスクリーンを挿入する方法と,単板2枚の間に排気金網を挿入し,これらを同時に熱板間にスクリーンを介さずに挿入し熱圧する方法の効率を比較したところ,熱圧時間は後者の方が幾分短かい傾向が見られ,単板の厚さを増加させればその効果は更に顕著になるものと考えられる。 2.単板の縦継ぎについて,昨年に引き続き,フィンガージョイントの実験を継続した結果,熱圧接着したフィンガージョイントはその前後のジョイントの無い部分に比べて強度的に低下が認められないことが明らかとなった。 3.上記のフィンガージョイント単板を用いて高周波加熱型キャタピラー式連続プレスを用いて曲率半径(外径)150mmの曲面LVL(蒲鉾型シェル)を成型した。治具にはアピトン合板構成の積層材を用い,長さ1mのものを3個用意し,それらを次々と材料の上下に続けて挿入することにより,連続したLVL成形品を製造できることを明らかにした。 4.上記の成型LVLを組合わせて円筒状の試験体を製造し,ウレタンを内部に発泡充填した。この場合の発泡体充填効果については,円筒の横縮試験と,数値解析の両面から検討したが,破壊はLVLと充填発泡体の間で生ずることが明かとなった。 5.幅のせまい単板のテープ(真交方向)をヘリカルワインドする新しい円筒LVLの製造方法の検討を進め,それが将来のLVL工業に効果的な技術であることがわかった。
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