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1993 年度 実績報告書

係留系による音響式動物プランクトン鉛直分布計量装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04556026
研究機関東京大学

研究代表者

木村 伸吾  東京大学, 海洋研究所, 助手 (90202043)

研究分担者 杉本 隆成  東京大学, 海洋研究所, 教授 (40004428)
キーワード動物プランクトン / ADCP / 超音波 / 係留 / 低次生産
研究概要

今年度は、作成した動物プランクトン鉛直計量装置を実際に海洋中に係留設置し、音波の反射強度による動物プランクトン量の計測を行った。観測は、相模湾の大島の背後に形成される地形性の渦に着目し、その渦の中に設置することにより、渦に伴う湧昇が生物の生産性に果たす役割について検討した。その際、ネットによる動物プランクトンの直接採集からキャリブレーションを行い、さらに栄養塩と植物プランクトンの観測から、動物プランクトン量の変動と基礎生産との係わり合いについても検討した。
観測は、東京大学海洋研究所所属の海洋観測船、淡青丸で平成5年5月に行い、約2週間にわたって渦内に計量装置を係留した。その結果、渦の発生周期と対応した反射強度の変化が認められ、動物プランクトンが徐々に増加している様子を観測することができた。このような短い観測の時間スケールで、動物プランクトン量が変化している様子が定量的に計測されたことは今までになく、この音波を利用した動物プランクトンの鉛直計量装置が、海洋における低次生産機構を把握する上で非常に有効に活用できることが分かった。最終的には、ネットによる直接採集結果からキャリブレーションを行って、絶対量を算出することができるが、プランクトンの種類によって反射強度の特性が異なることが考えられ、今後は、異なる海域で多数観測を継続することにより、キャリブレーションの精度を向上させる必要があると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shingo Kimura: "Characteristics of the eddy caused by Izu-Oshima Island and the Kuroshio branch current in Sagami Bay,Japan" Journal of Oceanography. 50(印刷中). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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