研究分担者 |
大島 敏明 東京水産大学, 水産学部, 講師 (70134856)
竹内 俊郎 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (70092591)
古市 政幸 九州大学, 農学部, 助教授 (00038225)
示野 貞夫 高知大学, 農学部, 教授 (00036732)
金沢 昭夫 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (70041697)
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研究概要 |
本研究は,最近新たに開発されたブリ用ソフトドライペレットを中心にスチームドライペレット,単独型モイストペレットを用い,主要養殖対象種であるブリ,マダイ,ニジマス,コイおよびクルマエビにおけるタンパク質源としての脱脂大豆粕(SBM)の利用性を明らかにするとともに,熱,酸,アルコール処理あるいはエクストルーダー処理によって,その利用性を改善し,養魚飼料タンパク質源としてのSBMの有効利用性を計ることを目的とした。 そこで本年度はSBMおよびSBMを加熱(20,30,40分)処理したもの,種々の条件下(温度,水分,圧力,時間など)で二軸エクストルーダー処理したもの,酸あるいはアルコールで可溶性物質を除去しタンパク質を濃縮したものを作製し,飼料原料とした。作製した各種SBMを10-50%配合したソフトドライペレット,単独型モイストペレットおよびスチームドライペレットを調製し,モジャコ,ブリ,マダイを飼育した。 その結果,単独モイスペレットでブリを飼育した場合は生のSBMより加熱処理したSBMを配合した区の成長が良好であった。そこで二軸エクストルーダーでソフトドライペレットを調製しブリおよびモジャコを飼育した場合,SBMを50%まで配合すると,飼料のタンパク質およびエネルギー含量がSBMにより減少するため成長および飼料効率が低下したが魚に対する悪い影響は特に観察されなかった。マダイでは,SBMの処理による影響はみられず,30%配合してもかなり有効に利用されるものと推察された。 さらに,淡水魚のニジマスについてもSBMの利用性を検討し,SBMの利用性を検討し,SBMとコーングルテンミールを併用した区は魚粉区よりも成長等が優れ,魚粉を63%代替できることがわかった。
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