研究課題/領域番号 |
04556030
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
和田 照男 東京大学, 農学部, 教授 (60011847)
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研究分担者 |
斉藤 修 広島大学, 生物生産学部, 教授 (60241262)
石田 正昭 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (80144228)
津谷 好人 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (20107014)
大泉 一貫 東北大学, 農学部, 助教授 (00091661)
八木 宏典 東京大学, 農学部, 助教授 (00183666)
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キーワード | 水田農業 / 大規模農業 / 農業経営管理 / 農業法人 / 農業公社 / 地域営農集団 / 農業雇用 |
研究概要 |
わが国の大規模水田農業経営には家族経営のほかに、営農集団、農業生産法人、農業公社など重層的で多様な経営類型の成長が見込まれている。本研究ではこれらの多様な経営の成長をふまえた体系的で実践的な経営管理手法を開発することを目的としている。経営管理の領域には生産管理、販売管理、購買管理、労務管理、販売管理およびこれに付随した情報管理などがあるが、これらの手法には経営類型全体に共通する側面とそれぞれの類型に固有な側面との両面がある。したがって、本研究ではそれぞれの類型に合せた個別の経営管理手法を開発するとともに、その手法の体系化を図る。 初年度においては大規模水田農業経営の経営管理手法に関する共通の認識の形成と広範囲な論点整理を行なうため、研究メンバーを中心に研究シンポジウムを主体とした研究を行なってきた。今年度も前年度の研究成果に引き続き、研究シンポジウムを主体として研究を進めてきた。今年度は農業改良普及制度、地域営農集団、農林水産省の「新政策」法案の問題、水田農業の技術分析、中小家畜の生産・市場分析、農業センサスの農家分類、農家以外の事業体分析、コンピュータ利用による農地一筆管理方式などの研究課題を扱った。加えて国際的な比較整理の視点から韓国の委託営農会社および営農組合法人、さらに大企業の干拓農場についての検討を行なった。韓国の農業法人の制度、実態についてはわが国でもまったく紹介されておらず、本研究の成果はその先端をいくものとなろう。今後、韓国の委託営農会社等の実態調査を研究メンバーで計画しているが、外国出張は本研究経費として支出することが困難なため、やむをえず費用の自己負担での調査を計画している。ガット裁定が下り米を含む農産物の関税化がまぢかに迫るなかで本研究の意義はきわめて高いと自己評価できる。
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