研究分担者 |
酒井 憲司 北海道大学, 農学部, 助手 (40192083)
近藤 直 岡山大学, 農学部, 助教授 (20183353)
澁澤 栄 東京農工大学, 農学部, 助教授 (50149465)
村瀬 治比古 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (20137243)
笹尾 彰 東京農工大学, 農学部, 教授 (70032993)
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研究概要 |
当初の目的は,バイオモデリング研究,バイオトロン研究,ロボティクス研究の三つの分野で展開した研究成果を有機的に結合し,生態的に調和した生物生産システムの構想を提案することにあった.研究の進展に応じ,2年度からはバイオモデリングとバイオトロンの研究を結合し,新たに耕地生態系の解析とモデリングの研究を目的のひとつに加え,農業生産現場の実態調査を踏まえた新生産システム構想の研究に着手した.研究成果は次の通りである. 根系形態モデリングの完成,植物生育ステージの自己展開モデリングの提案,カルマン・ニューロ・遺伝的アルゴリズムを結合した植物成長モデルの作成,及び農産物品質パラメータ推定アルゴリズムの完成により,植物生育管理から生産物品質管理にわたる系統的なバイオモデリング技術の蓄積と整理を実施した.更に変動磁場に対する植物成長応答特性の解明など,植物生育管理の新しい技術的可能性を得た. ロボットに対応した栽培様式の提案,マイクロマニュピュレータの開発,4WD-4WS走行システムの動特性解明,現代制御理論による車両制御手法の開発を実施し,走行システムから農産物ハンドリングおよび栽培様式にわたる植物対応型のロボティクス研究を実施した. 雑草の種子生産戦略モデルと物理除草スケジューリングモデルを提案し,また雑草群落成長ののカオス性を証明するなど,耕地生態系の特性を解明した. ファイトテクノロジーのコンセプトの発展させ,農法や技術の普及過程をも考慮した新提案「生態均衡型生物生産システム」の構想をまとめた. 以上の研究成果を取りまとめ,農業機械学会図書「ファイトテクノロジーの研究(第3集)」として発行した.
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