研究課題
試験研究(B)
1.小型で安価な6組の計測システム(測定局)を試作し、改良を重ねた。これは、小型のプロパンガス燃焼式のDC発電機、データロガー、無線電話機、モデム、測定ポール、小型格納箱などから成っており、AC電源が無く、電話線も無い場所(ただし、NTT無線電話のサービスエリア内であること)でも設置できる。2.北海道内に3組の計測システムを、開東地方(つくば市)、関西地方(大阪府堺市)、中国地方(山口市)にそれぞれ1組を設置した。各地点で微気象、蒸発散量および熱収支などの測定を行った。計6組の計測システルにより、北海道・関東・関西・中国地方を結ぶ、ほぼ全国的な計測ネットを形成した。3.各研究機関(集録局)において、測定局のデータの集録・通信を行うためのデータ集録・通信ソフトを完成した。このソフトとモデムおよびパソコンを持ち、測定局の電話番号を知っていれば、誰でもその計測データを回収できる。このように、誰でも計測データを直接測定局から入手できるという特徴を持つ。4.各研究機関で解析した結果等を相互に情報交換するためのデータ通信については、各研究機関がPC-VANなどに加入し、市販のソフトを利用することが安価で便利であることが分かった。これを利用し相互に情報交換することとした。これによって、各研究機関の解析結果を相互伝送し合うための通信ネットを形成した。5.上記の1.、3.および4.により、6箇所の計測ネットと5研究機関の通信ネットにより、ネットワークシステムを構築した。構築したネットワークシステムを、1992年度および1993年度において運用試験し、システム全体の改良を行うとともに、問題点を明らかにした。
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