研究課題/領域番号 |
04556041
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村松 達夫 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60166303)
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研究分担者 |
芝中 安彦 日本チバガイギー株式会社, 国際科学研究所, 主任研究員
加藤 茂明 東京農業大学, 農学部, 講師 (60204468)
喜多 一美 名古屋大学, 農学部, 助手 (20221913)
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キーワード | ニワトリ / 全胚培養 / 卵管細胞培養 / 有用生理活性物質 / ウシ胎仔血清 / IGF / オボアルブミンmRNA / リゾチームmRNA |
研究概要 |
1.ニワトリ全胚培養系において、健康茶として知られる杜仲葉水抽出エキスを培養液に添加しても、老ラットでみられたような全身蛋白質合成促進効果は認められなかった。 2.全胚培養系において、培養液へのウシ胎仔血清添加はニワトリ胚の全身蛋白質合成を促進した。しかしながら、添加レベルをさらに増加させるとこの促進効果はみられなくなった。 3.ウシインシュリン及びヒトインシュリンはともにニワトリ胚の全身蛋白質合成を促進させることはなかった。しかしながら、培養液中のアミノ酸の胚体への輸送は添加量に比例して上昇した。従って、インシュリンは直接蛋白質合成を増加させる効果はないものの、アミノ酸輸送において重要な役割を果たしているものと考えられた。 4.全胚培養系へのヒトIGF-I及びIGF-II添加がニワトリ胚の全身蛋白質合成に及ぼす影響を調査したところ、IGF-Iは添加量に比例して蛋白質合成を促進したが、IGF-IIでは有意な効果は認められなかった。このため、ウシ胎仔血清添加によるニワトリ胚の全身蛋白質合成促進効果の一部は血清中のIGF-Iによるものではないかと推察された。 5.ニワトリ卵管細胞培養系において、オボアルブミンmRNAの半減期に及ぼすエストロジェンの効果を調査したところ、培養液中へ添加したエストロジェンによって、オボアルブミンmRNAが安定化することが明かとなった。 6.同様な卵管細胞培養系において、リゾチーム遺伝子についてもそのmRNA半減期を調べたところ、やはりエストロジェンの存在下で安定性が増すことが示された。
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