研究課題/領域番号 |
04557011
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 東京大学 (1993-1994) 大阪大学 (1992) |
研究代表者 |
岡山 博人 東京大学, 医学部(医), 教授 (40111950)
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研究分担者 |
永田 昭久 東京大学, 医学部(医), 講師 (50155933)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | CDNAライブラリー / 発現クローニング / 異種間遺伝子相補 / 遺伝子導入 / 分裂酵母 / 動物細胞 / 細胞周期制御 |
研究概要 |
分裂酵母を宿主とした異種間、同種間CDNA発現クローニング系の効率化及び応用を進めて来た。異種間遺伝子相補に関しては、昨年報告したが、自身のホスファターゼを動物細胞のcdc25Aホスファターゼを動物細胞のcdc25Aホスファターゼに入れ替えた分裂酵母を宿主として、cdc25Aの負の制御因子のクローニングを試み、活性のある遺伝子の単離に成功した。これまでに知られていない未知の遺伝子である。詳細な解析は、現在進行中である。 同種間遺伝子相補に関しては、新しいG2期チェックポイント遺伝子cdsl、分化の制御因子Nrdl、細胞周期開始因子遺伝子Rep2のクローニングに成功した。cdslは、蛋白質リン酸化酵素で、DNAポリメラーゼαと結合し、DNA合成をモニターし細胞分裂の開始をブロックする因子である。Rep2は、これまでに我々が発見したRes2蛋白と作用し、細胞周期の開始を調節する重要な因子である。Nrdlは、RNA結合蛋白ドメインを持ち、分化の開始に必須なstell転写因子の発現調節を行なっていることが分かった。この様に、G2期チェックポイント停止のためのDNA合成モニター機構の解明や細胞周期の開始機構、分化開始の調節機構の一端の解明ができた。 相同組み換えによる遺伝子導入のための標的遺伝子の候補を少なくとも50種類単離した。これから、ここの遺伝子に関して標的遺伝子として最適か否かを検討していく。 分裂酵母を用いた蛋白質の大量発現系を旭硝子研究所と共同で完成した。遺伝子コピーを増加させる方策、翻訳効率の至適化等により、全蛋白質の50%までに産生量を上げることができた。
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