研究課題/領域番号 |
04557012
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
太田 成男 自治医科大学, 医学部, 助教授 (00125832)
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研究分担者 |
林 純一 埼玉がんセンター研究所, 主任研究員 (60142113)
香川 靖雄 自治医科大学, 医学部, 教授 (30048962)
遠藤 仁司 自治医科大学, 医学部, 助手 (50221817)
猪原 直弘 自治医科大学, 医学部, 助手 (60232576)
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キーワード | ミトコンドリア / ミトコンドリアDNA / 遺伝子導入 / 金属粒子 / 遺伝子銃 / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
変異ミトコンドリアDNA(mtDNA)を持つトランスジェニックマウス作製のための第一段階をして、mtDNAを細胞に導入する方法を確立することが必要であり、本年度の目標であった。結果は成功であった。 1)導入されるヒト細胞はmtDNAを全く持たないHeLa細胞由来のEB8を用いた。この細胞はピルビン酸、ガラクトースを含みグルコースを含まない培地(DM170)では短時間で死滅する。 2)mtDNAは培養細胞および胎盤から精製した。 3)方法は膜に付着させた金属粒子と共にDNAをヘリウムガス圧により細胞内に打ち込むものである。mtDNAは直径1μmのタングステン粒子にスペルミジン、塩化カルシウム存在下で付着させた。結果はmtDNAを打ち込んだ細胞ではDM170:HamF12=90:10の培地で増殖する細胞が現れ、対照群には認められなかった。すなわち、ミトコンドリアの機能は回復した。また、増殖してきた細胞の数はヘリウムガス圧に依存した。さらに、増殖してきた細胞からはmtDNAが検出され、導入したmtDNAと同一の多型を示した。 部位特異的変異をmtDNAに導入するためのシャトルベクターは現在作製中である。 マウスでmtDNAの複製に有利な種類の選択は系統の異なるマウス細胞を融合させ、長期に培養することで、複製に有利なmtDNAを選択した。 本年度の3目標はほぼ達成された。
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