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1993 年度 実績報告書

病院情報システムと連動する診療情報の総合モニタリングシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 04557033
研究機関東京大学

研究代表者

大江 和彦  東京大学, 医学部(病), 講師 (40221121)

研究分担者 小山 照夫  学術情報センター, 研究開発部, 助教授 (80124410)
富谷 智明  東京大学, 医学部(病), 助手
橋本 直明  東京大学, 医学部(病), 助手 (00167579)
開原 成允  東京大学, 医学部(病), 教授 (30010234)
キーワードエキスパートシステム / 病院情報システム / 内科学知識ベース / 意思決定支援システム / オブジェクト指向 / HL7
研究概要

1.内科系疾患の症状知識ベースの洗練化と医学用語の照合機構の開発
前年度で開発した内科疾患の知識ベースを洗練化するための専用の知識ベースエディタを開発し、これを用いて各疾患で使用されている症状表現の類型化と性状表現の整理を行った。用語の分類と照合を行うために、複合語を分解し意味照合を行うアルゴリズムを開発した。これを適用するために、東大病院で使用されている病名マスターおよび医学用語電子化AI辞書の用語を用いて基本意味素を表す用語セットを作成した。
2.症状から疾患仮説を生成する機構の試作
上記知識ベースを用いて、症状用語から可能性のある疾患仮説を絞り込みながら生成するプログラムを試作した。これにより、あらかじめ想定される副作用や特発的に出現する症状から、可能性のある病態を推論する機構の原型が開発され、その動作を試験的に確認することができた。
3.病院情報システムの診療情報を活用する機構の試作
病院情報システムの臨床検査データを、あらかじめ設定した事項について監視し報告する機構を試作した。これは、複数の検査値が、ある複数の時点において、ある条件をみたしたときにあらかじめ設定したアクションを起動するようにつくられたルールベースシステムと、それを監視する監視機構、および病院情報システムのデータを抽出してくる機構からなる。本システムは時間の概念を取り入れた点が特徴で、これにより、2つの検査データの比較が、ある範囲内の期間に行われたものであれば自動的に比較をする機能などが実現できた。
4.HL7ベースのメッセージ通信機構による病院情報の取得
アメリカで開発されたHL7メッセージ通信プロトコルの日本版を開発した。この採用は、日本では試験的に浜松医大で行われたことがあるが、本格業務での実装は初めての試みである。前述した推論エンジンその他はワークステーション上で稼働し、HL7メッセージ通信機構により必要な情報のみを病院情報システムに問い合わせて取得することによっている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 大江和彦: "東大病院情報システムの変革--次世代システムへの布石--" 第13回医療情報学連合大会論文集. 34-35 (1993)

  • [文献書誌] Teruo Koyama,Kazuhiko Ohe: "Building a Common Knowledge Base for Internal Medicine" Proc.of '93 Kaera/Japan Joint Conference on Expert Systems.876-888 (1993)

  • [文献書誌] 大江和彦、日紫喜光、開原成允、小山照夫: "内科疾患症状知識ベースの作成--診断仮説生成と検証への適用--" 第13回医療情報学連合大会論文集. 287-290 (1993)

  • [文献書誌] 北河見予志、大江和彦、開原成允: "診療情報のモニタリングシステムの開発" 第13回医療情報学連合大会論文集. 557-558 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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