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1992 年度 実績報告書

磁気脳波による高次脳機能評価法の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04557050
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

融 道男  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20013972)

研究分担者 大久保 善朗  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (20213663)
渥美 義賢  国立特殊教育総合研究所, 部長 (90143552)
松浦 雅人  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (60134673)
小島 卓也  日本大学, 医学部, 教授 (40014203)
島薗 安雄  (財)神経研究所, 理事長 (10013806)
キーワード磁気脳波 / 脳波 / ダイポール / MRI / 高次脳機能
研究概要

磁気脳波と脳波との相関を検討するため、器質性病変の明らかな側頭葉てんかん患者を対象に、両者の同時記録を行った。脳波は国際10-20法に従って電極を装着し、頭皮上全部位をカバーできるが、磁気脳波はBTI社製700シリーズ・モデルCを用い、センサー部直径が15cmのため、片側側頭部の記録にとどまった。突発性棘波は、両者で一致するものとしないものとがあり、一致するもののみを対象にダイポールトレーシングを行った。磁気脳波では、基礎活動から明らかに区別できる棘波については、相関係数0.98以上で容易にダイポールを推定でき、MRI画像上に重ね合わせて病変部位と一致することが確認された。しかし両側の病変についてのダイポール推定は困難であった。これに対し、脳波では頭皮や頭蓋骨の電気伝導率を補正することによって、病変部位に一致したダイポールが推定された。脳波の場合には全誘導部位からの波形が得られるため、赤池の情報量基準を適合度の指標として、両側のダイポール推定が可能であった。
また高次脳機能評価法として予備的に、健常成人と精神分裂病の各7例について、文字判読の視覚刺激、音判別の聴覚刺激、両者を組み合わせた精神作業を行い、脳波によるダイポール推定を試みた。視覚及び聴覚刺激では、それぞれ後頭部、側頭部に一個のダイポールが集束したが、組み合わせた課題では集束点が得られなかった。MRI画像と推定されたダイポールとの重ね合わせは用手的に行ったが、正確さを期すために頭部の形状を三次元的に測定するプログラムの開発を試みた。また、MRI画像はイメージスキャナーでデジタル化として取り込むため解像度が悪く、微細な脳解剖学的部位との対応の決定が困難であった。そこで、フロッピーディスクで与えられるMRIデジタルデータを直接読み込むプログラムの開発を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Nagase,Y.Okubo,M.Matsuura,T.Kojima: "Topographical changes in alpha power in medicated and unmedicated schizophrenics during digit span test" Biological Psychiatry. 32. 870 879 (1992)

  • [文献書誌] Y.Nagase,Y.Okubo,M.Matsuura,M.Toru: "EEG coherence in unmedicated schizophrecnic patients-Topographical study of predominantly never medicated cases" Biological Psychiatry. 32. 1028 1034 (1993)

  • [文献書誌] O.Terasaki,Y.Okubo,M.Matsuura,M.Toru: "A quantitative study on the stationarity of EEGs of schizophrenics by a locally stationary autoregressive model" Neurology,Psychiatry and Brain Research. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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