研究課題/領域番号 |
04557051
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大川 治夫 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (30009667)
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研究分担者 |
太田 道男 筑波大学, 構造工学系, 教授 (10016446)
坂庭 操 筑波大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40134233)
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キーワード | 3次元立体再構築 / 小児外科 / 発生学 / 鎖肛ブタ / 直腸肛門奇形 / 横隔膜ヘルニア / 連続切片 / 顕微鏡画像処理 |
研究概要 |
小児外科領域で大きなテーマである内臓奇形、特に直腸肛門奇形、横隔膜ヘルニアの複雑な発生過程を解析、解明することが本研究の最終目的で、これらを実現するために第1の到達点として、連続組識切片による一連の顕微鏡画像の集まりから3次元立体再構築像の描画などの諸解析、さらには連続切片の元となる組識の時間軸にそった変化をも含めた多次元統合的解析を行なう装置の開発を目標としている。 平成4年度は関連する設備として汎用画像処理用のコンピューター、Hewlett Packard社製HP9000 730CRX24Zエンジニアリングワークステーションおよび画像入力装置等一式が9月に納入されて稼働を始めた。当初の作業は、すでに開発してあった3次元立体再構築システム一式の当コンピューターへの移植作業で、平成4年度末までに完了の予定である。多次元統合的解析を実現するために新たなモジュールは平成5年度に開発を行う予定である。 研究対象の準備として、鎖肛ブタ胎仔の連続切片の標本を準備し、それらの直腸肛門部の解剖学を検討し、多次元統合的解析をどのように実現させるかを予備研究した。こにより、胎生30日以上のブタ胎仔では直腸肛門部の筋層がHE染色により観察可能であることが判明、これらは直腸肛門部の発生においてきわめて重要であるので、これらを中心に、画像認識などの機能を最適化した3次元立体再構築システムの概要の設計を開始した。また、すでに開発してあった3次元立体再構築システム上でブタ胎仔の直腸肛門部を検討し、総排泄腔の発生における特徴的形態、Cloacal plateの立体的形態を明らかにし、それらの特異な形態から、十分な理解のためには3次元空間上および時間軸上の多数の像を統合的に観察することが不可欠であり、多次元統合的解析の必要性がさらに明確になった。
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