研究課題/領域番号 |
04557051
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大川 治夫 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (30009667)
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研究分担者 |
太田 道男 筑波大学, 構造工学系, 教授 (10016446)
坂庭 操 筑波大学, 医療短期大学部, 教授 (40134233)
池袋 賢一 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (70251064)
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キーワード | 三次元立体再構築 / 小児外科 / 発生学 / 鎖肛ブタ / 直腸肛門奇形 / 横隔膜ヘルニア / 連続切片 / 顕微鏡画像処理 |
研究概要 |
我々が従来行ってきた顕微鏡画像の3次元立体再構築法では、立体再構築しようとする器官の輪郭を認識し、それを元に3次元空間上に器官の表面を表す面を生成し、それを元に平面上へ立体像を投影して検討する方法、すなわちサーフェスモデルであった。これを実現するためには、器官を構成する画像の自動的認識、および連続切片の各切片間の基準軸の整合が大きな問題であるが、基準軸の整合法に関しては計算機内で仮想的に像を移動、回転して行う方法をすでに完成させ、ほか、平面上の像の輪郭の集合から3次元空間上の表面の情報を最適に生成するアルゴリズムも完成させた。しかし、器官を表す画像の自動的認識については、当初目標に掲げた器官の形態情報からの普遍的認識法の研究は解決を見なかった。このため、この困難を発展的にとらえ、基準軸の整合が完了した各切片の像をそのまま平面に投射し、その立体像のうえで仮想的に解剖を行い、対象となる期間の像を描出して検討する手法を考案した。本手法の基本的アルゴリズムは完成させたが、器官の輪郭像から立体像を生成するサーフェスモデルに比べると、著しく多大な計算機資源(計算速度および主記憶量)を必要とするため、未だ実用的なシステムには至っていない。 鎖肛ブタ胎仔の連続切片の標本の準備については胎生30日以上のブタ胎仔の連続切片を多数用意し、それらの直腸肛門部の解剖学を検討した。それによると、鎖肛ブタ胎仔では、特に雄の高位鎖肛例で直腸肛門筋群の発達がきわめて不良であることが視覚的にも、また3次元空間上の計測においても定量的に示された。
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