研究課題
試験研究(B)
本研究では、接着剤の分子内に水によって加水分解され易い結合基を導入し、これによって1ケ月以内に生体内で分解・吸収する接着剤を開発し、臨床応用可能な医用弾性接着剤を開発する。具体的には(1)易分解性親水性ポリオールの設計生体内で数週間以内に分解・吸収される接着剤として主成分のポリエチレングリコール主鎖の中にエステル結合及びカルボニル結合を隣接基に有するエステルを導入した。これによって、加水分解時間の制御を行なった。(2)易分解性ウレタンプレポリマーの分子設計上記で合成した易分解性ポリオールと非発癌性(Amesテスト及び動物評価)が検証されている弗素化ジイソシアネートを反応させ、液状の反応性ウレタンプレポリマーを合成した。(3)In Vitro性能評価上記の合成接着剤の硬化速度、硬化物の力学的性質、加水分解性を評価screeningした。(4)動物評価実験犬腹部大動脈の切断・接合実験を3点支持で行ない、接着性能及び接着強度実験を行なった。生体分解性をラットを用いて皮下及び腹部の分解性をしらべ、ほぼ設計した通りの機能が発現したことを確認した。
すべて その他
すべて 文献書誌 (4件)