研究課題/領域番号 |
04557127
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
野間 昭夫 岐阜大学, 医学部, 教授 (30208384)
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研究分担者 |
吉村 佳典 徳山曹達(株), つくば研究所, 主任研究員
塚田 裕 (株)SRL, 研究部, 部長
清島 満 岐阜大学, 医学部, 助手 (10171315)
安部 彰 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (30175898)
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キーワード | ELISA法 / 免疫比濁法 / ラテックス免疫比濁法 / 自動化 / アポ(a)イソ型 / Lp(a)表現型 / 虚血性心疾患 / コンピュータ処理 |
研究概要 |
現在用いられているLp(a)測定法はELISA法によることが多いが、この方法は操作が繁雑であり、且つ大量検体処理には適していない。これに対し、最近我が国では免疫比濁法の開発が試みられており、簡便法として試薬キットの完成をみつゝある。しかし、この方法は感度の面で問題を残している。即ち、検出限界が約3mg/dlである。先に我々が報告した健常者での分布をみると、この値以下の例は20%前後あり、その為に健常値が正確に求められないことになる。そこで我々は操作、感度、自動化などの全ての面で満足を与える方法としてラテックス免疫比濁法を開発し、本年度末でほゞ完成をみている。この方法の検出限界は約0.3mg/dlであり、種々の妨害物質の影響も認められず、自動分析装置への適用も可能である。明年度始めにこの方法の試用範囲を拡げて、近々完成をみたいと考えている。 一方、イソ型分画法については電気泳動担体の検討、イムノブロットに用いる抗体の検討などを行なったが、本年は格別の結果は得られなかった。しかし、従来から用いている4%SDS-PAGEを用いた方法で多数の健常者及び虚血性心疾患群でイソ型分画-Lp(a)表現型分類を行い、日本人の頻度分布はヨーロッパ白人と類似し、中国人などアジア系民族とは有意差を認めるという興味ある結果が得られた。また、虚血性心疾患群におけるLp(a)表現型頻度分布は健常者群と差を認めず、この疾患が遺伝的に規制されたものでないことを確認した。一方、この両群の血清濃度を表現型毎に比較すると、全ての型で疾患群の方が高値を示した。 従来の表現型分類は熟練者の所見で行なっていたが、最近、Rf値からコンピュータ処理によって分類する方法を開発し、現在その方法の確認中である。
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