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1994 年度 実績報告書

サブミクロン分解能を有するX線スペクトロスコピー散乱トポグラフィ装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04558016
研究機関九州工業大学

研究代表者

近浦 吉則  九州工業大学, 工学部, 教授 (40016168)

研究分担者 鈴木 芳文  九州工業大学, 工学部, 助教授 (10206550)
キーワードX線散乱トポグラフィ / X線トポグラフィ / マイクロビーム / シンクロトロン放射光 / スペクトロスコピックトポグラフィ / X線方位分布トポグラフィ
研究概要

物質の構造が一様でないことは、広く知られた事実である。このことは、結晶の構造評価はその局所的な基本構造とその構造がどのように分布しているかを知る事によって始めて完全な構造評価が出来ることを意味している。結晶の基本構造はスペクトルによって解析される。構造の場所分布はトポグラフィで調べられる。そこで、局所的なスペクトロスコピーをともなうトポグラフィ(これを、スペクトロスコピック・トポグラフィと称する)を提案した。さらにマイクロビームを用いることにより、従来のトポグラフィでは出来なかったより完全な結晶評価を高い分解能で試みている。この方法では平行または収束したマイクロビームをつくる。回折線は平行でなくてよいので、完全性の低い結晶や一般の材料の観察可能な散乱トポグラフィにもなる。昨年度末までに高性能のX-Y-Zの{3(広域)+2(狭域)}次元走査システムの製造を完了したので、今年は就束マイクロビーム(焦点約50μm)をつくり、検出器走査によるFe+3%Si合金単結晶中の包位分布トポグラフィの試みを行ない、所期の目的を達成した。同時に、平行マイクロコビーム(径20μm)と位置敏感検出器(PSPC)によるスペクトロスコピートポグラフィ観察を行ない、十分な角度分解は得られなかったが、本法の原理そのものは証明された。これらは、1994年9月のトポグラフィの国際会議(Europian Symposium on X-ray Topography and High Resolution Diffraction)に発表し、現在、J. Phys.(D):A ppl. Phys.に投稿中である。さらに、これらの一連のX線散乱トポグラフィの仕事については、『イメージング』国際ワークショプ(1995年3月)に招待講演の依頼を受けている。また、今年は本試験研究の最終年度に当たるため、現在、通算の研究成果の整理と取りまとめ(印刷)を行なっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Chikaura,Y.Suzuki: "High Resolution X-Ray Scattening Topography using Synchrotron Radiation Microbeam" Jpn.J.Appl.Phys.33. L204-L206 (1994)

  • [文献書誌] 近浦吉則ら: "理工学基礎課程 物理学実験" 東京教学社, 234 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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