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1992 年度 実績報告書

高度不飽和脂肪酸の高感度定量法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04558021
研究機関東京大学

研究代表者

川口 昭彦  東京大学, 教養学部, 教授 (80013332)

研究分担者 今村 茂行  旭化成, 診断薬研究部, 主任研究員
山本 徳男  東北大学, 遺伝子実験施設, 教授 (30192412)
キーワード高度不飽和脂肪酸 / アシル-CoAシンテターゼ / アシル-CoAオキシダーゼ / 脂肪酸酸化酵素複合体 / cDNA
研究概要

本研究の目的である高度不飽脂肪酸の定量のためには、アシル-CoAオキシダーゼ、脂肪酸β酸化酵素複合体および高度不飽和脂肪酸に特異性を有するアシル-CoAシンテターゼが必要である。これらの酵素のうちアシル-CoAオキシダーゼおよび脂肪酸酸化酵素複合体は精製し、実用に供するために充分な安定性を確認された。したがって、残る問題は、高度不飽和脂肪酸に特異的なアシル-CoAシンテターゼを入手することである。この目的で、組織特異性と脂肪酸特異性の異なるアシル-CoAシンテターゼcDNAをスクリーニングした。特に脳脂質は脂肪酸の種類が多様であるために、脳には種々の脂肪酸特異性の異なるアシル-CoAシンテターゼが在存すると予想され、脳のライブラリーを重点的にスクリーニングした。今までに解析されたアシル-CoAシンテターゼに高度に保存されている領域に対するオリゴヌクレオチドを用いて遺伝子増幅法を行い、従来のアシル-CoAシンテターゼと30%近い同一性を有する新しいアシル-CoAシンテターゼcDNAが単離された。このアシル-CoAシンテターゼは脳II型アシル-CoAシンテターゼと命名され、培養細胞に導入して、その脂肪酸特異性を解析した。その結果、脳II型酵素は従来解析されてきた肝臓型、脳I型酵素より、アラキドン酸などの高度不飽和脂肪酸に対しより高い基質特異性を有することが明らかとなった。また、小腸に高い組織特異性を有するアシル-CoAシンテターゼcDNAも単離され、小腸アシル-CoAシンテターゼと命名された。この酵素の基質特異性は大腸菌に発現して、精製することにより決定した。その結果、精製酵素は肝臓型、脳I型酵素と同様に比較的幅広い基質特異性を有することが明らかにされた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Sato,S.,et al.: "Primary structures of the genes,faoA and faoB,from Pseudomonas fragi B-0071 which encode the two subunits of the HDT multienzyme complex involved in fatty acid β-oxidation." J.Biochem.111. 8-15 (1992)

  • [文献書誌] Sato,S.,et al.: "Induction of enzymes involved in fatty acid β-oxidation in Pseudomonas fragi B-0071 cells grown in media supplemented with fatty acid." J.Biochem.111. 16-19 (1992)

  • [文献書誌] Abe,T.,et al.: "Human long-chain acyl-CoA synthetae:Structure and chromosomallocation." J.Biochem.111. 123-128 (1992)

  • [文献書誌] Fujino,T.and Yamamoto,T.: "Cloning and functional expression of a novel long-chain acyl-CoA synthetase expressed in brain" J.biochem.111. 197-203 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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