研究課題/領域番号 |
04558029
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
代谷 誠治 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (80027474)
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研究分担者 |
三澤 毅 名古屋大学, 工学部, 助手 (70219616)
山根 義宏 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60115649)
宇根崎 博信 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (40213467)
林 正俊 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (20027444)
小林 圭二 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (30027445)
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キーワード | 未臨界度モニター / 中性子検出器 / コヒーレンス / ファイマンα法 / 実時間測定 / 不感時間 / 位置依存 / KUCA |
研究概要 |
今年度購入した高速演算可能な高速データ処理・計測制御装置を昨年度購入した高速フーリエ変換器及びデータレコーダと接続し、また京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)保有の4入力マルチチャンネルスケーラと接続することにより、中性子検出器間コヒーレンス測定系とファイマンα測定系の高速化が実現し、未臨界度の実時間測定に向けて大きく前進した。さらに、ナノ秒オーダーの速い現象が測定できる高速マルチチャンネルスケーラ及び電源を今年度購入したことによって、高い精度で検出系の不感時間を測定することが可能となり、不感時間補正の方法を開発したこともあって、未臨界度測定の精度が向上した。検出器の位置依存性については、今年度も,KUCAを用いて実験を行い、データを収集するとともに、昨年度測定したデータをも併せて解析し、相互に比較・検討した結果、ファイマンα法の方が中性子検出器間コヒーレンス法に比べて位置依存性はかなり小さいことが判明した。現在のところ、中性子検出器間コヒーレンス法により精度の高い未臨界度を得ようとするとデータの収集にかなりの時間を費やさなければならないことがわかり、短時間の実時間測定に向けては一つの障害に突き当たっている。一方、ファイマンα法ではα値を繰り返して測定し、いくつかのα値の平均操作を行うことによって、数分間隔でかなり精度の高い実時間測定を行えるめどが立ってきた。今後はファイマンα法を中心にしながら、KUCAにおいて未臨界体系の中性子スペクトルを系統的に変え、未臨界度モニターとしての総合特性を把握すべく研究を継続する予定である。
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