フランス、イタリアの高校生とカリタス学園の高校生、甲南女子大学、関西学院大学、長崎外国語短期大学の学生が参加して、コロンブスのジパング到達を扱う物語をオンラインで創作した。接続は5月12日から15日は1日1時間30分、18日から19日にかけては米国の大学生も参加して平常の授業の合間に断続的に行なった。 接続の前後にこれを補完するために教員は1)事前事後のアンケート、2)ClEP(フランス)のDebyser副所長を加えてのシナリオ準備、3)機材の準備と調整、4)交換されたメッセージの整理・分析、5)課題と対策の検討、を実施した。また参加生徒・学生を指導して1)参加校と日本を紹介するビデオの作成と交換、2)シナリオに沿ったテクストの準備、3)交換したメッセージを利用したまとめの授業を行った。 この結果1)フランス語で受け答えできる喜びはどのレベルの学生にも大きいこと、2)学生達が自分達で物語を作り、参加したという喜びを持つこと、3)読む能力の不足、表現能力の不足に学生自身が気づくこと、4)国際交流としての意味も大きく、接続後も交流が継続することもあることが確認された。 課題としては1)準備・復習を円滑にするために接続と接続の間に適当な時間間隔をとること、2)プリントあるいは別画面で、接続中にすべての画面のメッセージを参照できるようにすること、3)通信と大型表示装置に加え、電話とファクスを備えた教室を確保すること、4)十分な回線数を備えたサーバーを確保し安定した接続を実現させること、5)通信費圧縮のための技術的な手段を討すること、が明らかになった。 日本フランス語教育学会および関西、関東のフランス語教員および、コンピュータ利用教員の集会で口頭発表をした。
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