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1993 年度 実績報告書

多液晶可視化法によって回転円筒水槽の流れと温度分布を立体的に観測する装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04559012
研究機関富山工業高等専門学校

研究代表者

田島 俊彦  富山工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20027353)

研究分担者 本江 哲行  富山工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (10209314)
川平 浩二  富山工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (30025457)
キーワード液晶可視化法 / 回転円筒水槽実験 / カイラルネマチック液晶 / 大気大循環 / 大気力学
研究概要

多液晶可視化法による対流の立体的観測法を回転円筒水槽実験において確立するため、本研究で完成した回転二重円盤実験台によって種々の実験を行った。本研究の実績は次のようにまとめられる。
1.傾圧不安定波の対流の立体的観測 一種類の液晶を用いて、水平スリット光をいろいろな高さで流体に当て上から観測すると、流体の各高さの水平断面の構造は容易にしかも極めて詳細に観測できる。しかし、上下の相対的位置関係が測定出来ないため、この方法では立体的構造の決定はできない。そこで、上、中、下層の温度分布に感温範囲を合わせた三種類の液晶を同時に流体に注入し、更に二つの水平スリット光を同時に異なる高さで流体に当てる方法を用いて、異なる水平断面の対流の同時可視化に成功した。その結果、傾圧不安定波の対流を直接立体的にビデオ画面で見ることが出来るようになった。この方法は、研究ばかりでなく高等教育用のビデオ教材づくりに極めて有用である。
2.傾圧不安定波の対流の鉛直断面の観測 垂直スリット光を流体に当て子午面断面を切り出し波のドリフト運動に合わせて観測用円盤を回転すると、波の任意の子午面断面の対流を観測できる。この方法により、傾圧不安定波を生成する子午面の温度勾配やバシレーションの子午面での変化の様子をビデオ映像で観測できた。
3.多液晶可視化法の定量的測定法としての有効性 液晶可視化法は、流体を撹乱しない測定法としては優れているが、幅広い範囲の温度の測定には不適である。そこで、異なる狭い感温範囲の液晶を多種類同時に用いて、流体中に等温線を描く方法を開発した。5種類の液晶で2°Cの間隔で等温線を描くことに成功し、この等温線からの定量的測定が流体力学的対流の解析に有効であることを示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Tajima K.Kawahira: "Liquid crystal techniques of visualization in rotating annulus experiments" Experiments in Fluids. 14. 65-69 (1993)

  • [文献書誌] T.Tajima T.Nakamura: "Apparatus with double rotating tables in rotating fluid experiments" 富山工業高等専門学校紀要. (発表予定). (1994)

  • [文献書誌] T.Tajima T.Nakamura: "Multiple liquid crystal techniques of visualization for quantative measurements of liquid temperatures" 可視化情報. (発表予定). (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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