研究課題
本年度は昨年度までの通信機能や負荷分散機能の設計及び基礎実験に引き続き、通信機能、教材管理機能、負荷分散機能及びいくつかの拡張機能の実装を行ない、その成果を学会などで公表した。具体的には、以下の点を中心に研究及び開発を行なった。1.本システムで提供する教材提示・画面参照機能などの各種機能を統一的に表現できるように従来のハイパーテキストにおけるリンクやノードの拡張を行ない、この拡張に基づいて通信機能の実装、改良を行なった。2.一般ユーザとのリアルタイム通信機能やVTR等の各種機器の遠隔操作機能などを本システムに拡張機能として実装し、本システムの拡張性を確認した。3.ネットワーク上に分散している教材を管理し、遠隔地にある教材はWWFSやCERN httpdなどを利用してキャッシュして教材へのアクセスの高速化を行なう教材サーバを実装した。4.負荷分散機能を異機種混在環境でも適応できるように改良し、本システムに実装した。また、マルチメディア教材格納用ワークステーション(平成4年度調達設備)、学生用ワークステーション、教官用端末(平成5年度調達設備)、学生用端末(平成6年度調達設備)を接続した環境において運用実験を行ない、教材提示機能や画面参照機能など、本システムで提供する基本的な機能については動作確認を行なった。しかし、負荷分散に関しては、端末の台数が少ないため、負荷分散による本システムの高速化が十分期待できるにもかかわらず、実際に確認することはできなかった。なお、本システムでは動画や音声などを含む教材の表示やリアルタイムの画面提示・参照は、その困難さから現時点では行なっていないが、これについてはQoS(Quality of Service)や同期の取り方について、今後検討を進めていく予定である。
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