研究課題
試験研究(B)
本研究では、ハイパーテキストシステムに対して教材提示機能、画面参照機能など、一斉授業やグループ学習を支援するための各種機能の設計、実装を行ない、更にその評価を行なった。具体的には、以下の点を中心に研究および開発を行なった。1.教材提示機能、画面参照機能などの各種機能を統一的に表現できるように従来のハイパーテキストにおけるリンクやノードの拡張を行ない、この拡張に基づいて通信機能の設計、実装を行なった。2.ネットワーク上に分散している教材を管理し、遠隔地にある教材はWWFSやCERN httpdなどを利用してキャッシュすることによりアクセスの高速化を行う教材サーバを設計、実装した。3.高い拡張性を持たせるため、外部拡張機能として他のプログラムを容易に呼び出しできる機構を本システムに設計、実装した。また、この機構の利用例として、リアルタイム通信機能やVTR等の機器の遠隔操作機能などを本システムに拡張機能として実装した。4.上記の拡張機能を一斉授業などの負荷集中時においても十分な性能が得られるように、負荷分散機能を本システムに設計、実装した。また、2台の計算機と2台の端末を接続したシステムにおいて運用実験を行ない、教材提示機能や画面参照機能など、本システムで提供する基本的な機能については動作確認を行った。しかし、負荷分散に関しては、端末の台数が少ないため、効果を確認することはできなかった。なお、本システムでは、動画や音声などを含む教材の表示やリアルタイムの画面提示・参照は、現時点では行っていないが、これについてはQoS(Quality of Service)や同期の取り方にについて今後検討を進めていく予定である。
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