1.ナーガリー文字の読解にすぐれた補助者に依頼して、『キラナ・アーガマ注解』の後半部分、『ピチュマタ・タントラ』及び『ジュニャーナ・ラトナーヴァリ』のディークシャー儀礼に関連する部分を入力した。写本の頁にして約250頁にあたる。 2.こうしたテキストのチェックのための韻律分析プログラムを開発した。これは、正しい韻律の辞書を元に誤った韻律形式を抽出してスペルチェックに役立てることを第一の目的としているが、同時に、韻律のパターンやその分布を明かにすることで、テキストの層位の分析なども可能にしてくれるものである。 3.このようなツールなどを用いながら、現在テキストの校正を進めているので、あと数カ月でこれらのテキストをデータベースとして公開することが可能になる予定である。 4.このような全文データベースの形式については、関連する諸研究者と討議を重ねたが、各研究者ごとの関心の相違があるために一元的な形式は不可能で、基本テキストに様々な用途に対応するツールを付加するのが最も使いやすいのではないかという結論に達した。 5.このデータベースの公開については、AA研のシステムが1994年5月からInterNetによって世界中に接続されることになるので、anonymous FTP等の適当な方法によって公開することにしたい。
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