• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1992 年度 実績報告書

割合概念の理解過程に関する発達的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04610063
研究機関宮崎大学

研究代表者

吉田 甫  宮崎大学, 教育学部, 教授 (80094085)

研究分担者 熊本 新一  宮崎大学, 教育学部, 教論
添田 佳伸  宮崎大学, 教育学部, 講師 (00197005)
栗山 和広  宮崎女子短期大学, 助教授 (10170094)
宇田 廣文  宮崎大学, 教育学部, 教授 (50040994)
キーワード割合概念 / 数学的構造 / 意味講造
研究概要

本研究では、割合問題の難しさが、概念それ自体と子どものもつ既有知識に2つの要因から構成されているのではないかという仮定をして、実際にそうした要因が難しさに関連しているかどうかを検討した。このために、割合問題を以下の2つの要因の点から作成した。1つは、割合を求める基本となる公式から引き出される3つの形態(これは比の3用法と呼ばれている)である。つまり、第2、第2、第3用法の3種類である。もう1つは、割合問題を定義するために使用される意味の構造である本研究では、部分一全体、変化(これを増加型と減少型の2つにさらに区分する)、比較(これを増加型と減少型の2つにさらに区分する)、速度という5種類の意味構造を設定した。数学的構造から3つ、意味構造から6つの合計18タイプの問題が準備された。これらの問題を、小学5年、6年、中学1年、2年、大学生に与えて、問題の解決をおこなわせた。その結果、速度の問題は、5年生でも第1用法の正答率が51%で、残り2つのタイプも60%台の後半とかなりの成績を示した。これは、1つには彼らがすでにこれらの問題の教授を終わっていることによると考えられる。しかし、そうであれば、すでに割合を学習し終っている6年生でも、もっとも基本となる部分‐全体のタイプでも同じような結果が得られるかといえば、かなり異なっていた。6年生の部分‐全体のタイプに対する正答率は、第1が37%、第2が67%、だい3が42%と構造による正答率の差がみられた。さらに、意味的な構造についてみれば、6年生での第2用法では、変化の増加タイプでは43%、変化ま減少では23%、比較の増加では11%、比較の減少では53%と、意味的な構造による正答率の差も、きわめて大きなというきわめて興味ある結果が得られた。

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi