研究概要 |
これまで、姿勢研究、パーソナル・スペース研究、対人接触、ノンバーバル行動のチェックリスト作成の試み(1991)、表情表出・解読能力の検討(鈴木,1991)などを通じて、実験的あるいは面接場面などでのノンバーバル行動を検討してきた。本研究は、どのような状況やことば、ノンバーバル行動との関係が実際の場面でどのように組み合わされると「挙動不審」という行動として認知されるのかを、調査法(印刷Laser PrinterA404E)、観察法などを用いて資料を収集し、分析を試みた。 まず、手がかりとしてどのようなノンバーバル行動が挙動不審と思われるか記述的な調査によるデータの収集を実施した。この調査から収集されたノンバーバル行動を現在、分類・整理している最中である。また、小型8mmVTRカメラ・35mm一眼レフカメラ(Nikkonズーム・レンズ)を利用して、自然状況で日常の現実場面における基本的な行動、日常の立居振舞いなどのノンバーバル行動、特に、表情、姿勢、身振り、空間行動、視線行動というチャネルを中心に据えて、ビデオにより連続記録(再生装置EV‐S1500)及びフィルムにより静止画像記録し、画像、映像データを収集している。ビデオ映像の処理用コンピュータへの取り込みにSuper Mac Video Spigot NuBusのビデオボートとイメージ・スキャナー(6002S)を、記憶装置として光磁気ディスク(RMO‐S550)を利用して、現在解析の準備中である。 今後、実験室や実際場面でVTR記録された場面における「挙動不審」行動と調査により収集・分類・整理された「挙動不審」行動について、そのノンバーバル行動面の比較検討を行ない、ノンバーバル行動の側面からの観察により「挙動不審」行動目録の作成をめざす予定である。
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