研究課題/領域番号 |
04610192
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田中 圭一 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (10207087)
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研究分担者 |
高桑 守 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (60127769)
山本 隆志 筑波大学, 歴史・人類学系, 助教授 (50191416)
石井 英也 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (60091881)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | 戦国期土地開発 / 熊野板碑 |
研究概要 |
北越後小泉庄には永禄年間(1558〜70)に編集された「色部年中行事」という貴重な史料があり、同時に中世荘園史料が『色部史料集』という形でまとめられている。本年度の調査研究では、それら史料に掲載されるもののうち、(1)耕地開発とりわけ戦国期の田地開発と水害に伴う集落移転の問題、(2)岩船潟沿岸の地域的市場の岩船町への集約過程、(3)中世から近世にかけての宗教遺跡である板碑の存在形態の調査を中心に研究を進めた。また近世史料の調査を行なった結果を諸家文書集として刊行することができた。現地調査を通じて戦国期において荒川よりの用水引入れと岩船潟からの堀川の施設によって岩船潟の広範な地域が、この時期に耕地化されたこと、それに伴って村がまとまり村連合の上に在地村落領主が成立していくことが明らかになった。また、宗教遺跡調査によりこの地域における熊野修験とその展開の実態、出羽三山修験とのかかわりとその歴史的展開について明らかにすることができた。さらに岩船町年寄伴田家文書によって17世紀中期以降の町方自治、人と家の移動、商品流通の実態を知ることができ、明治初期回船史料の多くを採集することができた。
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