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1992 年度 実績報告書

豊後岡藩中川家文書の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04610194
研究機関千葉大学

研究代表者

菅原 憲二  千葉大学, 文学部, 助教授 (00162850)

キーワード岡藩 / 中川家 / 家臣団 / 中小姓 / 武家奉公人 / 藩制史
研究概要

本来旧岡藩主中川家に伝来した文書資料は、様々な事情から現在、A中川家、B神戸大学文学部日本史研究室、C竹田市立図書館、D竹田市立歴史資料館に分散して所蔵されている。
京都の中川家にある文書記録類で直接岡藩に関わるのは、近世前期の史料群がBに集中しているのに比べれば、そのほとんどが18世紀末以降、岡藩庁で編纂されたものである。それらは大きく四つに分類することが出来る。(1)中小姓以上の上級家臣の系図と事績(格禄を含む)を記した「諸士系譜」類489点、(2)下級家臣、武家奉公人などの略譜と事績を記した「勤録」類412点、(3)中川家代々当主の治績と史料を配列した「中川氏御年譜」及びその関連史料と総称しうるもの378点、(4)上記以外の岡藩全般に関わる諸記録、文書類196点である。これらについては以前Cに寄託されていた時に作成された目録を作り直し、現在再確認と、目録刊行の準備を進めている。このうち家臣団史料である(1)の「諸士系譜」には「新古次第」という目録が作成されており、寛政期の段階で主従関係の成立期を基にして諸士番号が付されている。これによって近世全般にわたって岡藩の家臣団の実態の全貌、その編成原理を解明することが出来る。また(2)の「勤禄」については近世後期以降の下級家臣団の創出過程と彼らの藩政への進出過程、さらに近代初期における解体=秩禄処分の実態をも解明することが出来る。
またCには藩校由学館の蔵書を引き継いだ記録、文書類及び典籍類ががあり、(3)、(4)と共通する藩政関係のものもかなり含まれているが、家臣団関係のものはむしろ北村文庫を受け入れたDのほうに多数残存しており、Aの「諸士系譜」番号の欠番文書や「勤禄」をかなり確認することが出来た。これらを基本史料とし、史料批判を行いながら、家臣団のデータベースを現在作成中である。これらを利用した研究発表は今後の課題である。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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