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1993 年度 実績報告書

原本系「玉篇」佚文の収集とその研究

研究課題

研究課題/領域番号 04610260
研究機関愛知大学

研究代表者

井野口 孝  愛知大学, 教養部, 助教授 (20223290)

研究分担者 森 博逹  京都産業大学, 外国語学部, 教授 (90131292)
キーワード大治本『新華厳経音義』 / 『玉篇』 / 『東宮切韻』今案部
研究概要

井野口は、平成4年度に引き続いて大治本『新華厳経音義』の注文の出典調査を行い、埋もれた『玉篇』の佚文を160例以上確認した。この調査の結果は「大治本『新華厳経音義』所引『玉篇』佚文(資料)其二」(愛知大学「国文学」第33号)として発表した。この論文の執筆にあたっては、平成5年度に調査を開始した、我が国の仏典注釈書である智光撰『浄名玄論略述』に見える『玉篇』佚文の発掘や『和漢年号字抄』(尊経閣文庫蔵)所引の『東宮切韻』今案部に見える『玉篇』佚文の調査、また森によって進められている慧琳撰『一切経音義』所引の『玉篇』佚文の調査の結果などを生かした。
また、本年度は、佚書である『東宮切韻』の「今案部」と『玉篇』の関係の調査を行うため、まず『和漢年号字抄』(尊経閣文庫蔵)所引の『東宮切韻』佚文の調査を行い、その用例を全てカードに記録した。また穂久邇文庫蔵『五行大義』についても同様の調査を行った。『東宮切韻』の「今案部」が『玉篇』を引用しているかどうかの結論はまだ得ていないが、「今案部」に『玉篇』の著者である「顧野王」の名がしばしば見えていることから『玉篇』を引用していることはほぼ確実であるという感触をもった。ただし、「上元本玉篇」との関係も考慮せねばならず、成果の公表は平成6年度を俟つことにした。
これと並行して、『新撰字鏡』において反切に「正音、借音」の表記をもつ用例を全て収集しカードに記録した。これは『東宮切韻』と『新撰字鏡』との関連を調査するために行ったものであるが、両者の関係についてはまだ見通しを得ていない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 井野口 孝: "大治本『新華厳経音義』所引『玉篇』佚文(資料)・其二" 愛知大学国文科. 33号. 1-12 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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