研究課題/領域番号 |
04640129
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
渚 勝 千葉大学, 理学部, 助教授 (50189172)
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研究分担者 |
筒井 亨 千葉大学, 理学部, 助手 (00197732)
田栗 正章 千葉大学, 理学部, 教授 (10009607)
中神 潤一 千葉大学, 理学部, 助教授 (30092076)
吉田 英信 千葉大学, 理学部, 教授 (60009280)
柳原 二郎 千葉大学, 理学部, 教授 (70009041)
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キーワード | C^*-代数 / 力学系 / 有限次元的C^*-代数 / ブラッテリ図式 / シフト作用素 |
研究概要 |
非可換位相代数(特にC^*-代数)に現れる位相不変量と代数的な計算方法について研究をおこなった。力学系を主眼としたので、複素力学系、有理写像の性質および定式化のためエントロピー概念などの応用数学的概念の情報収集をおこなった。この方向では、非可換位相代数の力学系として実現するときに同型写像として扱うか、中への同型写像、準同型写像として扱うかで問題が大きく異なり今後に課題を残している。 中への同型写像は、位相的に言うと、0次元空間への離散力学系という観点で捉えることができ、UHF-C^*-代数のshift作用素の共役、外部共役類の分類問題になる。binary shiftと呼ばれる特殊なshiftについては、導入時から共役性の判定条件が知られていたが、すべてのbinary shiftに対して外部共役であるが、共役なものが可算個存在することが示せた。 また、同型写像については、0次元空間上の本質的最小作用の分類問題が考えられる。これは有限近似的C^*-代数を特徴付けるブラッテリ図式に順序を導入し、その順序をもとに0次元空間上の本質的最小作用を構成する。ブラッテリ図式上の順序構造の同型類を調べることによって、特殊な点とその点の軌道による位相的共役類が定まる。順序つきブラッテリ図式の中で同型類の意味で順序構造を比較しやすい図式の典型的な構造を明確にし、それを用いて作用を込めた代数(C^*-接合積代数)としては同型になるが、作用している空間の特殊な点とその点の軌道による位相的共役性が異なる作用が非可算無限個構成できる。 shiftの分類は平成5年度末に、最終的な条件が判明したため、投稿中の形にある。 順序つきブラッテリ図式の構成は、一部議論はできているが、より精密な結果を得たため、最終的な形は準備中である。
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