研究課題/領域番号 |
04640144
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
真次 康夫 信州大学, 理学部, 助教授 (60020682)
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研究分担者 |
望月 清 東京都立大学, 理学部, 教授 (80026773)
板谷 信敏 信州大学, 理学部, 教授 (70047455)
井上 和行 信州大学, 理学部, 助教授 (70020675)
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キーワード | ハーディ族 / バーグマン族 / ハーディ・オーリッツ族 / 等距離線型写像 / 不変部分空間 / ブルガン環 |
研究概要 |
複素n次元コークリッド空間C^nの単位球B_n上のハーディ族の一般化としてハーディ・オーリッツ族がある。このハーディ・オーリッツ族はスミルノフ型とよばれる重要な部分族を含む。ジィアンツォングはこれに関して、1次元の場合に予想問題を提出した。筆者はこの問題を任意次元の場合に、肯定的に解決した。また、B_n上のベクトル値ハーディ空間について、有界関数族のなすバナッハ空間の等距離線型写像をすべて決定することができた。これは山田尊彦氏との共同研究による成果である。一般のハーディ族の等距離線型写像の決定については、B_n上では未だ成功せず、しかし、多重円板上のべクトル値関数のつくるバナッハ空間の等距離線型写像の特徴付けは成功した(近日発表予定)。更に、ハーディ族、バーグマン族等の関数空間、関数環に関し、最近、ブルガン環の研究が始まったが、これについて、神奈川大学工学部教授泉池敬司氏との共同研究を行い、多重円板上のハーディ族のブルガン環について、論文名「多重円板上のH_<80>+Cのマルティプライヤーとブルガン環」で研究成果をまとめ、投稿中である。泉池氏とは、多重円板上のハーディ族の不変部分空間についても共同研究を行い、研究成果を、論文名「トーラス上の外部関数と不変部分空間」の論文に整理をおえ、近々、投稿する予定である。今後の課題は、ハーディ・オーリッツ族の代数構造および位相構造を(B_n上において)研究し、可能ならばそれらを応用してB_n上のネバンリンナ族の零元の連結成分の決定、等距離線型写像の特徴付け等を行うことである。
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