研究課題/領域番号 |
04640205
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研究機関 | 広島工業大学 |
研究代表者 |
村上 温 広島工業大学, 工学部, 助教授 (00098691)
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研究分担者 |
小山 哲也 広島工業大学, 工学部, 講師 (50170402)
横田 壽 広島工業大学, 工学部, 助教授 (90210616)
神田 隆至 広島工業大学, 工学部, 助教授 (40098679)
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キーワード | 無限ネットワーク / 理想境界 / 倉持境界 / 非線形ポテンシャル論 / 短い区間での約数の和 / 約数の上限 / M.Voseの結果 / 放物型発展方程式 |
研究概要 |
ネットワークの研究グループ、連続空間における境界値問題研究グループおよび統計分野への応用研究グループは別々に研究会をもち定期的にお互いの成果を報告し合った。 ネットワークの研究グループにおいて村上は無限ネットワークに理想境界とりわけ倉持境界を導入することに成功し、さらに、ある種の調和関数が倉持境界上に台を有するRadon測度によって積分表示されることを示した。前半の結果は学術誌(紀要)への掲載が受理されている。一方、無限ネットワークでの非線形ポテンシャル論および非線形倉持境界に関する成果も得た。前者は学術誌(紀要)に掲載される。後者についてはなお未解決の部分があり未だ発表に至ってはいないが近々その成果を発表の予定である。 整数諭担当の横田は引き続き短い区間での約数の和の研究を進めているが、今年度は、約数の和の個数と和に使われている約数の大きさの研究から、約数の上限を与えるための必要条件を導いた。また、この必要条件を用いてM.Voseの結果の改良に成功した。 無限ネットワーク上の課題としても重要な問題でもある偏微分方程式論を担当している小山は今回、Hysteron operatorを制御項にもつ熱方程式の初期値問題に関して成果を得た。即ち、Hysteron operatorがLipschitz連続である場合に解が一意的に存在することを示すと共に、時間無限大において解が漸近安定となるための十分条件をいくつか求めた。 また、総計学への応用研究グループにおいて神田は昨年に引き続き多変量解析の一分野である多変量成長曲線モデルにおいて分散共分散構造が自己回帰共分散構造や一様共分散構造をもつときの考察を行った。 最後に、補助金による助成と分担者の多大な協力とによってこの研究が遂行されたことを報告し感謝にかえます。
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