研究課題/領域番号 |
04640249
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
前島 信 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90051846)
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研究分担者 |
藤原 耕二 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (60229078)
田村 要造 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (50171905)
仲田 均 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40118980)
前田 吉昭 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40101076)
田中 洋 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70011468)
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キーワード | 安定分布 / 安定過程 / 自己相似過程 / ランダム媒質 / レビー過程 |
研究概要 |
本研究の目的は、偶然によるバラツキが大きい確率現象を記述する数学モデルのひとつである安定過程について、より詳しい数学的な性質を調べ、他分野への応用の可能性を考察することであった。以下、研究成果の主なものを述べる。 研究代表者の前島は自己相似的安定過程について引き続き研究を続けた。すなわち、自己相似的安定過程の代表的なクラスである線形型と調和型について、与えられた確率過程がいつそのようなクラスに属するかという特徴づけの問題に、米国の共同研究者と永年とり組んできたが、その問題にほぼ結着をつけた。又、笠原、森田ら国内の共同研究者と共に、大きな値が安定分布を構成する上でどのような役割を果すかについて、見通しのよい結果を得た。上記それらの結果は、研究計画書にも述べたように、従来良く研究されているガウス過程の場合に比べて、いずれも顕著な違いをみせるものであり、それらの知見を得たことは、当初の研究目的のひとつに叶うものであった。更に前島は単独で、ランダムな環境の中を動くランダム・ウォークの挙動について、その環境が多次元である場合についての極限定理を証明し、安定過程に非常に近い多次元値作用素的自己相似過程を構成した。研究分担者の田中、田村は、更に河津の協力を得て、1次元においてランダム媒質が、安定過程的な構造をもつとき、その中の拡散過程の漸近的性質について調べ、更に田中は、その問題への応用を意図して、吸収壁レビー過程のグリーン作用素に関するシルヴァシュタイン公式を、弱い仮定の下で証明した。更に前田は幾何学からの接近を試み、大森、吉岡らとの共同研究として、ポアソン環の変形に関する一連の成果を得た。
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