1.シンチレーティングファイバー(SCIFI)を用いた電磁シャワーカロリメータ(SCIFI-CAL)に用いるSCIFI(クラレ製SCSF-81)の発光効率の測定を行った。最小電離粒子による光電子数は、1本の1mmφSCIFIあたり15であった。 2.マルチアノード光電子増倍管(MAPMT)HAMAMATSUH4140-01の各アノードセグメントに大きさ1mmφのLED光を照射し、アノードセグメント間のクロストークを測定した。また、MAPMTに、その軸にそって約300ガウスの外部磁場を印加することにより、クロストークが減少し、逆に照射されたセグメントの出力パルスが増大するすることがわかった。 3.大量のチャンネル数のSCIFI信号を、空間位置情報を壊さずに、かつ、光量損失を最小に保ちながら、限られた受光面積のMAPMTに伝えるための方式を研究するため、口径0.5mmφおよび1mmφの光ファイバーをさまざまな組合せで16×16マトリックス、40×40mm^2のMAPMTに接合し、画像パターンの伝送を調べた。現在測定を継続中であるが、光量の損失が大きいので、2)の磁場を用いる方法も併用して研究を続ける方針である。 4.SCIFI-CALのプロトタイプの設計を補助金の枠内で新たに元から検討しなおし、製作は、すべて自前で行い、ほぼ完成した。 5.今後、製作したSCIFI-CALプロトタイプを電子ビームを用いてテストし、空間位置分解能等の性能評価を電磁シャワーの初期の空間的成長に重点を置いて調べる予定である。
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