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1993 年度 実績報告書

ハドロン場の理論と宇宙ハドロン物理

研究課題

研究課題/領域番号 04640308
研究機関東京都立大学

研究代表者

土岐 博  東京都立大学, 理学部, 教授 (70163962)

研究分担者 梶野 敏貴  東京都立大学, 理学部, 助手 (20169444)
久保 謙一  東京都立大学, 理学部, 教授 (50013389)
キーワード不安定核 / 超新星爆発 / 相対論的平均場理論 / 核物質の状態方程式 / NJL模型 / マグネティックモノポール / QCD相転移 / クォークの閉じ込め
研究概要

不安定核の構造の研究とあいまって、超新星爆発に使う為の核物質の状態方程式の研究は当初の目標に達した。相対論的平均場理論を使って、不安定核の構造を核子のドリップラインまで計算した。既存のデータとの比較は満足できるもので、理論の予言として、不安定核の半径やドリップラインの位置を与えた。さらに、超新星爆発の為の核物質の状態方程式を計算し、その数値テーブルを作って発表した。このテーブルは今後超新星爆発のシミュレーションに使われる。現在、その計算の為の準備を始めている。
クォークの閉じ込めに対しては金沢グループの提唱したマグネチックモノポール凝縮(MM)に注目して研究を行ない、双対ギンツブルグ-ランダウ理論を作り上げた。クォークの閉じ込め及びカイラル対称性の破れがMMに応じて起こることを示した。一方、MJL模型を使って得たパイ中間子の構造関数を計算した。低エネルギーでの構造関数をアルタレリ-パリジ方程式を使って運動量発展を行ない、高エネルギーでの構造関数を計算した。実験との一致は非常に良い。この結果は、NJLの有用性を意味しており、今後クォークの閉じ込めの導入を行なう際の大きな自身となる。
ビックバンの際のQCD相転移を取り扱う際に、これまではメソンやバリオンにたいして、既存の質量や半径などの情報を使って議論してきた。しかし、相転移の温度では、ハドロンの性質が既存のものとは違っているはずである。NJLの計算結果や格子QCD理論での計算結果を適用して、ハドロニゼーションのシミュレーションを行なっている。以前のものに比べるとその速度が、大きく変わり、クォーク星などの存在の可能性をも示唆している結果を得ている。さらに有限温度での真空の性質を双対ギンツブルグ-ランダウ理論で計算し、興味深い結果を得た。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Sumiyoshi: "Comparision of relativistic mean field thecry and Skyrme Hortree Fock theory for finite nuclei and nuclear matter" Nuclear Physics. A552. 437-450 (1993)

  • [文献書誌] K.Sumiyoshi: "Relativistic equation of state of nudear matter for supernova explosion and birth of neutron stars" Astrophysical Journal. 422. 700-718 (1994)

  • [文献書誌] D.Hirata: "Systematic study of Sr isotopes in the relativistic mean field theory" Physics Letters. B134. 168-172 (1993)

  • [文献書誌] S.Hirenzaki: "Proton elastic scattering with ^9Li and ^<11>Li and its halo structure" Nuclear Physics. A552. 57-65 (1993)

  • [文献書誌] T.Shigetani: "Pion structure function in the Nambu and Jona-Lasinio model" Physics Letters. B 308. 383-386 (1993)

  • [文献書誌] H.Ejiri: "Search for exotic nuclear transitions with nuclear instability" Physics Letters. B306. 218-223 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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