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1992 年度 実績報告書

軽核におけるニュートリノ反応などを用いた核内弱核子流の構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04640310
研究機関城西国際大学

研究代表者

森田 正人  城西国際大学, 経営情報学部, 教授 (70028091)

研究分担者 森田 玲子  城西大学, 女子短期大学部, 教授
キーワードニュートリノ反応 / ベータ崩壊 / ミュー粒子捕獲 / 誘導ギスカラー / 弱核子流
研究概要

1.核内弱核子流のうち誘導ギスカラー項の強度を決定するに有効な観測可能量として次の5種が考えられる:陽子によるミュー粒子捕獲率核によるミュー粒子捕獲率.輻射を伴うミュー粒子捕獲現象における諸観測量.ミュー粒子捕獲後の反跳核の偏極.ミュー粒子原子の2つの超微細構造状態よりのミュー粒子捕獲率の比.
2.陽子におけるミュー粒子捕獲率は,陽子の分子状態の物理に関する知識の不確定さが,誘導ギスカラー項の強度決定の精密さを減少させている.核の場合もまた核の波動関数が,強度の精密決定をさまたげている.輻射を伴うミュー粒子捕獲の場合は,誘導ギスカラー項の強度決定に有効であるが,輻射なしの場合に比較して数10万分の1と小さい.残る2量を我々は更に調査することにした.
3.^<12>Cによるミュー粒子捕獲が起ると,原子核は^<12>Bに変換し,ニュートリノが放出される.この場合の^<12>B核の縦偏極および平均偏極の比Rは,原子核モデルの変動内容は不確定さに比較的依存しないので,我々の目的にかなった量である.しかも,アクシャル・ペクトル流の時間成分が,ペータ崩壊の実験より決定できるので,これを再現できる核モデルを採用できる.このようにして求めたモデルを用い,Rを分析することによって,誘導ギスカラー項の値を求めることができた.ベータ崩壊の新しいデータを用いた分析が近く実行される.
4.重陽子のミュー粒子原子における2つの超微細構造状態が,ミュー粒子を捕獲しニュートリノを放出する反応において,捕獲率が誘導ギスカラー項の強度に著しく依存すること,しかも交換流の詳細に殆んど依存しないことを証明した.
以上は裏面の論文のように,国際会議等で発表された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Morita and R.Morita: "Muon Capture in Hyperfine States of Muonic Deuterium and Induced Pseudoscalar Form Factor." Zeitschrift fur Physik. C56. 156-158 (1992)

  • [文献書誌] M.Morita: "Weak Nucleon Currents in Light Nuclei." Few-Body System. Suppl.5. 165-174 (1992)

  • [文献書誌] M.Morita,R.Morita,et al.: "Induced Pseudoscalar Interaction in Weak Nucleon Current and Muon Capture in Hyperfine States of Muonic Deuterium." Hyperfine Interactions. 1-9 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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