研究課題/領域番号 |
04640319
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
村山 茂幸 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10157802)
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研究分担者 |
高野 英明 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (70154804)
保志 賢介 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00002866)
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キーワード | アモルファス合金 / 遍歴電子型磁性 / 熱膨張 / 磁気体積効果 / 比熱 / 電子比熱係数 / 電気抵抗 / 磁気抵抗 |
研究概要 |
1.高速直流スパッタリング装置を用いて作成された遍歴電子型アモルファス磁性合金Hf_<1-x>Ta_xFe_2の熱膨張を、20Kから300Kまでの温度範囲で、ゲージ法により測定した。その結果、x=0ではキュリー温度付近とそれより低温で正の異常が明確に観測された。この大きさはxの増加とともに減少し、x>0.7でほぼ消失する。この熱膨張異常は強磁性モーメントによる磁気体積効果であると結論された。 2.光交流法を用いて、このアモルファス合金の比熱を4.2Kから300Kまで測定した。その結果、x≦0.3ではキュリー温度付近で強磁性転移にともなう比熱の山が観測された。10K以下の低温で、比熱はほぼγT+βT^3に従うことが分かった。この結果から電子比熱係数γを求めると、その値は通常の金属より大きく、同じ組成の結晶相と比べてもかなり大きいことが明らかになった。 3.四端子交流法を用いて、電気抵抗測定を0.3Kから300Kの広い温度範囲で行った。その結果、これまでの磁気抵抗の結果もあわせて、キュリー温度以下の抵抗のTa濃度x依存性および磁場依存性は強磁性モーメントの大きさの普遍的な関数に従うことが見い出された。これは伝導電子がFeサイトで局在的に磁気散乱されるためであると考えられる。10K以下の極低温では、xによらずほぼT^<1/2>に従うことが見い出された。これはアモルファス構造起因の効果と思われ、今後の研究課題とすふ予定である。
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