研究分担者 |
藤田 佳孝 大阪大学, 教養部, 助手 (60093457)
下田 正 大阪大学, 教養部, 助教授 (70135656)
高橋 憲明 大阪大学, 教養部, 教授 (10028152)
難波 精一郎 大阪大学, 教養部, 教授 (40029616)
森田 敏照 大阪大学, 教養部, 教授 (60073110)
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研究概要 |
本研究は大学における物理系専攻,非物理系自然科学専攻,文科系専攻等,各分野の初年度の学生たちにいかに物理学の基本を教授し,学生たちの自発的な学習意欲と興味の増進を助長するために何をなすべきかを試みる一連の企画の中で行うものである. 非物理学系自然科学専攻と文科系専攻の学生には自然科学の中の物理学であることを意識して物理学の講義に視聴覚教材を大幅にとり入れ,関連の化学,生物学的さらには数学の講義等を関連づけて,多人数教育の有効化を図った. 文系,理系の学生に物理科学を数式を離れて,考えの筋道を追う授業を導入し,好評であった.この課程の講義の内容は出版されるべく準備中である.とくに理系の学生に数式を使わずに物理を考える訓練の有効さと必要性を感じた. 低学年セミナー,特別科目などを中心に多人数教育に視聴覚教育法を取り入れる試みを行ない,ビデオ装置を活用するほかに,新しくビデオプロジェクターを導入した.また,ビデオ画像入力装置を整備し,コンピューター画面を直接投影する方法を試みた.以上の方法を用いながら教材の開発,新しい授業の方法を探っている.特に,衛星放送からの映像資料も貴重なことがあり,それらを部分的に活用することも考えている.ビデオ装置等の導入によって物理現象が身近に理解できるようになったという声を聞く. また,教室における学習時の学生の物理的心理的可能性の評価をアンケートの形で行った.平成5年度の試みでは教室の不足および定員数の小さいことが一つの問題であるが,これは現状では解決し難い問題である. 意欲のある物理系の学生の一部には将来の専門として,計算機の駆使を目的に計算,シミュレーション,報告文作成を,また早くから外国の文献にも触れさせ,また外国語で報告文を作成する練習も始めさせている.
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