研究概要 |
1.観 測 1992年8月および10月に,山形県東根市関山(38°23′27″N,140°32′56″E)に下記の計器を設置して観測を開始した。 A:サーボ型加速度計3成分, 帯域 DC〜25Hz B:CMG-3型速度計2成分, 帯域 100秒〜20Hz 両者を合わせて,広帯域・広ダイナミックレンジの観測が実現された。しかし,この間東北地方の地震活動が比較的低調であったこと,砕石発破振動を避けるためにトリガーレベルを高目に設定せざるを得なかったこと等により,本研究で所用しうるデータはまだ数個しか得られていない。現在,ひき続いて観測を実施中である。 2.解 析 上記のようにまだ所要のデータセットが得られていないため,他のデータに本研究の解析手法を適用して,その有効性を確認した。これによって,S波のみならずP波についても減衰の周波数特性が得られ,P波の減衰が従来考えられていたよりも大きいことが明らかになった。これらの知見は,平成5年度の研究の震源スペクトル解析において,スペクトル補正の基礎を与えるものである。以上の成果は,Fukushima et al.(1992),yoshimoto et al.(1993)として発表した。
|