研究課題/領域番号 |
04640407
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
兒玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
|
研究分担者 |
油川 英明 北海道教育大学, 岩見沢分校, 教授 (80002096)
小林 大二 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (30001655)
石井 吉之 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (40222955)
|
キーワード | 融雪水 / 積雪内浸透 / ライシメータ / 非一様性 |
研究概要 |
先年度の研究で、積雪表面で融雪は一様におこるが積雪下面では一様に流出していない事実が確認された。今年度は 1)積雪下面での流出、集中化と層構造との関係、2)集中化モデルの開発、3)斜面での積雪内の融雪水の挙動を中心として研究を行った。その結果、以下の様な事がわかった。 (1)過去5年間の3.6m×3.6mの大ライシメータを用いた観測結果から、氷板が多く存在する積雪ほど、流下速度が大きい。 (2)多枡ライシメータによる観測結果より、集中の割合が大、中、なしに分類ができる。また、氷板密度からそれぞれの存在割合(面積比)が特定できる。 (3)(2)の結果から、それぞれの集中に対して特徴的な集中化モデルを作成し、それを面積比で分配し、流出量を算出すると、氷板が多い積雪程流下速度が大きくなる事がわかった。氷板と氷板の間の層の浸透は不飽和多孔質浸透理論を適用した。 (4)インプットとなる融雪水をガウス分布型の入力として、その遅れを指数関数的に増加させて出力を得るモデルを、多層に応用すると、よりよく流出を予想できる事がわかった。 (5)設置した斜面ライシメータは、斜面積雪のグライドのために破損し、よいデータが得られなかった。
|