昼間部磁気圏でのプラズマ特性と沿磁力線電流系の空間分布と、惑星間空間磁場IMFへの依存性について研究を進め、次の知見を得た。 1.降下プラズマ粒子の空間分布は、最も低緯度側に存在するinner plasma sheetと、その高緯度側に在るplasma domainより成る。高緯度側plasma domainは真昼側ではcuspとcleftの様相を呈すが、朝方では新たにhotter cleft領域の存在を発見した。hotter cleftはプラズマの平均エネルギーに関してはcleftより高く、outer plasma sheetより低く、空間的には昼間より延びてくるcleftと真夜中より来るouter plasma sheetの接する場所に対応する。hotter cleftはplasma sheet生成にはLLBLのplasmaが重要な役目をしていることを示唆する。 2.同時に発生する沿磁力線電流は二つのmodeから成る。 (1)Model:classic Region1電流系+Region0電流系(Region1の高緯度に発生し、Region1と流れの方向が逆転している)で、Region1はほぼ、cusp/cleft plasma領域に、Region0はplasma mantleに対応している。 (2)Mode2:classic Region1+Region2で、Region1はほぼcleft/hotter cleft/outer plasma sheetに、Region2はinner plasma sheetに対応している。 (3)Mode1は真昼部に発生し、IMF Byに強く依存する。By>0では、北半球で、downward Region 1+upward Region 0となり、後后側に延びていく。南半球では、upward Region 1+downward Region 0となり、午前側に延びていく。By<0では、電流系の流れの方向が南北共に逆になる。
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