研究概要 |
平成4年度に続き、電離層レベルでの電位分布をデータ解析、モデリング両面から調べた。また、オーロラ・ジェット電流の地方時(Maganetic Local Time)依存性を計算/表示する2つの新しい方法を開発し、サブストームに応用し、次のことがわかった。 1.電離圏の電場(イオンのドリフト)がEISCATレーダーにより測定されている時、DE(ダイナミックス・エクスプローラー)2号がレーダー上空の電場を測り、かつこのときに強いサブストリームが発達したという“幸運"な例を選んだ。さらにこの期間は、Heelis他(1983年)により、異常な磁気圏-電離圏期間判定され、解析困難のままの状態になっている。この期間について、Maganetogram逆計算を適用し、電離層電場・電流のサブストーム変動を調べた結果、サブストーム時には、ふだんの磁気圏プラズマ対流に相当する二つの大きな渦対流電場が“健在"し、新たに真夜中付近にサブストーム爆発に相当する渦ができることがわかった。 2.各種の内挿法を通して、オーロラ・ジェット電流の地上磁場効果をMLTの関数として計算した。代表として、40個以上の孤立したサブストームを選び、18,00,06MLT時における磁場変化のモデルを作成した。その結果、各MLTでの特徴的違いが、サブストーム特性の違い、さらに異なる物理過程を表していることを示唆している。
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