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1993 年度 研究成果報告書概要

エレクトロスプレー/質量分析法による多価イオンの生成と反応性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04640437
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関山梨大学

研究代表者

平岡 賢三  山梨大学, 工学部, 教授 (80107218)

研究期間 (年度) 1992 – 1993
キーワードエレクトロスプレー / 多価イオン / アミノ酸
研究概要

電解質溶液をエレクトロスプレーし、金属イオンなどが気相に抽出・気化するメカニズムについて検討した。溶媒の極性を増加させると、より価数の大きな金属多価イオンが観測されることが分かった。従って、多価イオンの検出においては、安定なエレクトロスプレーを持続させるメタノールやイソプロピルアルコールのような溶媒を使用することが望ましい。溶媒の極性の増大で、より大きな多価イオンが観測されるのは、極性溶媒によってイオンの溶媒和が進み、溶液中で正・負イオンの分離が効率よく起こり、この結果、エレクトロスプレーのTaylorコーンにおいて電気泳動による正・負イオンの分離が起こるからである。金属多価イオンを効率よく気化させるには、溶媒中にジメチルスルホキシドを添加するとよいことが分かった。
アミノ酸などの正イオンの観測には、酸の添加、負イオンの観測にはアルカリの添加がイオン強度を増大させる。これは溶液中で各々、プロトン化、脱プロトン化が起きることで理解できる。我々は、正イオンの観測にアンモニア、負イオンの観測に酸を添加することで、イオン強度が増加することを見出した。これは従来の溶液化学の常識では全く説明の出来ない新しい現象である。正イオンモードではNH_4^+が、負イオンモードではCH_3COO^-が各々正・負イオンの生成に寄与するのである。
ヨウ素の分析は極めて煩雑で威度も低い。我々は、ヨウ素がエレクトロスプレーで、極めて高感度でI^-,I_3^-として検出できることを見いだした。これは、溶液中のヨウ素が、溶液の接触する金属表面で還元されるためであることが分かった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Hiraoka: "Application of Electrospray Ionization to the Oberuation of Higher Fullerene Anions" Repid Communic.Mass Spectrometry. 7. 1077-1081 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] K.Hiraoka: "Segregation of As on GaAs(100)Surface during Abraeion Process Studied by X-ray photoelectron Spectroscopy and Auger Electron Spectroscopy" Jpn.J.Appl.Phys.32. 5080-5084 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] K.Hiraoka: "The Gas-phase Soluation of C_2H_5^+,S-C_3H_7^+,and t-GuHg^+ with CH_4,The Isomeric Structures of C_2H_5^+ and G┣D22┣D2A┣D25┫D2┣D1+┫D1…CH┣D24┫D2." Chem.Phys.Lett.207. 178-184 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] K.Hiraoka,S.Fujimaki: "Bond Streryths of the Gas-phase cluster Ions X^-(CS_2)_n,(X=F^1Cl,Br and I)" Chem.Phys.Lett.208. 491-496 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] K.Hiraoka,K.Murata: "Species Selectivity Effects in the Production of Electrospray Ions" Rapid Cemmumic.Mass Spectrometry. 7. 363-373 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 平岡賢三: "低温でのクラスター形成による同位体分離" 質量分析. 41. 73-86 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 1995-03-27  

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