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1992 年度 実績報告書

凝縮相における光励起分子の動的挙動に対するミクロ環境効果

研究課題

研究課題/領域番号 04640444
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

中山 敏弘  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (90164368)

キーワード光励起ダイナミックス / 凝縮相 / ミクロ環境効果
研究概要

平年4年度では高圧セルを購入し,現有のピコ秒Nd^<3+>:ガラスレーザーホトリシスシステムに組み込む予定であったが,ピコ秒レーザーシステムにおけるモニター光の不安定性を改良するために,デュアルリニアイメージセンサーを購入し,測定の簡便化とともに精度の向上を計った。高圧でのピコ秒レーザーホトリシスの測定にまでは至らなかった。しかしながら,高圧ナノ秒分光法は確立しているので,この面での研究を押し進めることにより高圧ピコ秒分光法を確立できると考えている。また,研究課題の実績としては次の結果を得た。
1.現有の低温クライオスタットを用いて,エタノール,アセトニトリルおよびこれらの混合溶媒中におけるベンゾフェノンのりん光スペクトルを25〜120Kの温度範囲で測定し,混合溶媒中で時間の経過とともに新しい発光成分の立ち上がりを観測している(平成4年光化学討論会にて発表)。
2.ヘモグロビンやミオグロビンなどのヘム蛋白質と配位子(O_2やCO)の結合反応について,その溶媒効果を検討した。すなわち,多価アルコールの添加により蛋白質内部から配位子が再結合する反応が非指数関数的な挙動を示すばかりでなく,再結合する配位子の割合も増加することが認められた。これらの結果はヘム蛋白質に一般的な挙動であると考えられるが,その解釈とともに相互作用様式についても検討した(分子構造討論会にて発表)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toshihiko Nagamura: "The Dual Phosphorescences fo o-Benzoylbenzoic Acid and Methyl-o-benzoylbenzoate inRigid Glass Matrixes at 77 K" Journal of Physical Chemistry.

  • [文献書誌] Kumao Hamanoue: "Solvent Effects on the Formation and Decay of Ionic Intermediates for the Photoreduction of Anthraquinone by Triethylamine in Ethanol,Toluene,and Acetonitrile at Room Temperature" Bulletin of the Chemical Society of Japan. 65. 3141-3148 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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