研究概要 |
Showdomycin,Pyrazofurin,Oxazinomycin,Formycinで代表される多くの天然に存在するC-ヌクレオシドの薬理活性は良く知られている。従って、種々のC-ヌクレオシドの合成開発を目指し、含窒素芳香環にD-ribosyl,D-deoxyribosylラジカルを用いて、求核置させる方法の開発と、その拡張反応の研究を行うことを目的とした。最初にラジカル発生源の検討を行った。 (1)Diphenylselenium diacyloxylateの光反応により、アルキルラジカルの塩基性ヘテロ芳香環のアルキル化は認められた。(2)(Diacyloxyiodo)benzeneの光反応により、アルキルラジカルの発生は可能であった。(3)Tetrakis-(trimethylsilyl)silaneの光反応及び熱反応により、ラジカル発生は確認出来た。(4)Barton反応を利用するthiohydroxamic acid esterの光反応によるラジカル反応がC-ヌクレオシド合成に利用出来るか検討した結果、可能であることが判り、種々のC-ヌクレオシドの合成を行った。 (1),(2),(3)の方法については、未だ検討の余地がある。 次にイオン反応によるC-ヌクレオシドの合成を検討した。試験的にbenzyl基で保護されたriboseに代表的ヘテロ芳香環化合物の導入方法として、リチウム塩を利用、生ずる開環糖を酸閉環した。
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