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1992 年度 実績報告書

アンドロゲン依存性誘導物質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04640673
研究機関帝京大学

研究代表者

水野 丈夫  帝京大学, 薬学部, 教授 (50011490)

研究分担者 斉藤 美和子  帝京大学, 薬学部, 助手 (10112765)
種村 茂二  帝京大学, 薬学部, 講師 (40112768)
キーワード尿産殖洞 / 前立腺 / 誘導因子 / 間充織 / ストローマ / 上皮ー間充織相互作用 / アンドロゲン / ヒト肝細胞増殖因子
研究概要

前立腺の誘導は、アンドロゲンが胎児尿生殖洞間充織中にとりこまれてそれを活性化し、その間充織が二次的に尿生殖洞上皮に作用した結果おこると考えられている。本研究はこの誘導物質を探求するものである。
(1) DHT処理により尿生殖洞間充織に出現するタンパク質の解析 ラット胎児の尿生殖洞間充織をDHT存在下に2日間培養した結果、新らしく出現するタンパク質5種と、消失するタンパク質4種を検出し得た。とくに前者は誘導因子である可能性があるが、その検証はバンドがあまりにも微量のため、進展しなかった。
(2) DHT処理により尿生殖洞間充織に出現する因子に対するモノクロン抗体の作製 ラット胎児の尿生殖洞間充織をDHT存在下に2日間培養した後、そのホモジネイトを抗原として、マウスに注射し、ハイブリドーマから、目的の抗体を産生する細胞をクローニングした。その結果、前立腺誘導中の雄胎児尿生殖洞間充織(とくに上皮直下の)に反応し、上皮には反応しないモノクロン抗体を得た。この抗体が果して真の前立腺誘導因子を認識するか否かは、さらに研究をおこなう予定である。
(3) アンドロゲン非存在下における前立腺誘導の試み 上皮の成長の強力な促進因子が、アンドロゲンと無関係に前立腺を誘導しうるかを検討した。九大中村敏一教授のヒト肝細胞増殖因子は肝細胞以外にも多くの上皮組織に強力に作用し、一種のモルフォゲンとも考えられている。そこで、この因子の存在下で、ラット胎児の尿生殖洞を培養したところ、雌雄とも、尿生殖洞上皮の増殖は極めて促進されたにもかかわらず、前立腺は誘導されなかった。これにより、前立腺誘導にアンドロゲンが不可欠であるという従来の我々の考えは、依然として支持される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ishizuya-Oka,A 他: "Demonstration of sucrase immunoreactivity of the brush border induced by duodenal mesenchyme in chick stomach endoderm." Roux's Arch.Develop.Biol.,. 201. 389-392 (1992)

  • [文献書誌] Shiojiri,N.他: "Differentiation of functional hepatocytes and biliary epithelial cells from immature hepatocytes of the fetal mouse in vitro." Anat,Embryal.(1993)

  • [文献書誌] Yasugi,S.他: "Mesenchymal influences as microenvironment regulating the morphogenesis and codifferentiation of gut epithelial cells." Festschrift for Poofessor Ann Andrew. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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