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1994 年度 実績報告書

フクログモ類の系統と分化からみたユーラシア大陸東端地域の動物相の特性

研究課題

研究課題/領域番号 04640694
研究機関国立科学博物館

研究代表者

小野 展嗣  国立科学博物館, 動物研究部, 主任研究官 (50167326)

キーワード動物分類学 / 系統学 / 形態学 / クモ類 / フクログモ科 / 新種 / 博物館
研究概要

1.夏季に能登半島において、また春季に八重山諸島石垣島において、旅費および借損料を使用して調査を行い、スウイービング法やシフテイング法を用いてクモ類を採集し、ただちにエチルアルコールで固定し標本を作製した。また、国立科学博物館が実施した阿武隈山地とその周辺の調査で得られた標本など同博物館が所蔵する国内および海外の標本については、博物館の現有設備および本補助金の謝金、消耗品費を使用して順次、ソーテイング、解剖、測定などの作業を進めた。この一連の研究の中から判明した興味深い種、Clubiona trivialisおよびC.mandschuricaについて、日本蜘蛛学会誌Acta Arachnologica 第43巻に「日本の動物相に加わったフクログモ属(クモ目:フクログモ科)の2種」の標題で英文の論文を発表した。
2.国立科学博物館が所蔵する台湾から得られた多数のクモ類標本(科学研究費国際学術研究による)のうちフクログモ類を本補助金を使用して分類学的、比較形態学的に研究し、「台湾のフクログモ属(クモ目:フクログモ科)のクモ類」(英文)と題する論文を作成し、日本蜘蛛学会誌第43巻に発表した。この研究により、4新種および5新記録種を含む14種を台湾から記録し、その台湾における特性と我が国の同類との密接な系統学的関係を明らかにすることができた。それについて日本蜘蛛学会第26回大会において「フクログモ類からみた台湾と日本のクモ相の関係」の題で口頭発表を行った。
3.以上の研究結果と、平成4、5年度の調査、研究結果を総合して、ユーラシア大陸東端に位置する日本のフクログモ類の特性を考察し、研究成果報告書を作成した。これにより我が国の動物相の一端を明らかにすることができたものと思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hirotsugu Ono: "Two species of the spider genus Clubiona (Araneae:Clubionidae) new to the Japanese fauna" Acta Arachnologica. 43. 37-41 (1994)

  • [文献書誌] Hirotsugu Ono: "Spiders of the genus Clubiona from Taiwan (Araneae Clubionidae)" Acta Arachnologica. 43. 71-85 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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