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1993 年度 研究成果報告書概要

南西諸島における動植物資源の飢饉食・救荒食としての伝統的利用に関する人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04640750
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 人類学
研究機関浜松医科大学

研究代表者

佐藤 弘明  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40101472)

研究分担者 武田 淳  兵庫県人と自然の博物館, 生態部門, 主任研究員 (20045066)
研究期間 (年度) 1992 – 1993
キーワード救荒食 / 生計戦略 / 野生食物資源 / 南西諸島 / 蘇鉄
研究概要

本研究は、人間の珊瑚礁環境への進出過程、あるいはそこにおける適応戦略の解明を目的として、南西諸島における野外調査に基づいて、飢饉食、救荒食、保存食に利用された動植物資源の種類、それらの生態学的特性、それらの収穫、摂取に要する技術特性、さらには生化学的分析による栄養、薬理成分を明らかにし、その生存価を検討した。結果は以下の通りである.
1:島嶼環境による多少の違いはあったが,救荒食として多数の野性食物資源が南西諸島各地で利用されていることが明らかになった。同定が進んだ植物では、29科41属が確認された。これらの植物資源のほとんどは、日常食としても利用された。
2:蘇鉄は、昭和30年以前には救荒食として、また日常食として南西諸島全域で重要であったことが確認された。また、その発達した加工・調理法は蘇鉄が往時の南西諸島の植物文化の一端を担う植物であったことを示唆する。
3:救荒食および日常食として利用された野性植物資源の多くは陸棲資源にしろ、水産資源にしろ採捕技術が比較的単純で、その採捕の中心的担い手は婦人、こども、老人であった。
4:多様な野生動植物資源の利用は、狭小な土地,干ばつ,台風などにより恒常的な植物不足の状況にあったと考えられる南西諸島においては生存上不可欠な生計戦略であった.とくに採補の容易な資源は救荒食としても日常食としても高い意義をもっていたと考えられる。
5:南西諸島における野性食物の採捕が不可欠な生計活動であったことは,各地に残されている季節と採捕活動に関する民俗気候学的伝承も示唆する.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] TAKEDA, J.: "Man and Crabs in Yaeyama Folk Song: Crab-species identification and the Folkzoological Background" Humans and Nature. 4. 99-124 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] TAKEDA, J.: "Plant Phenology, Animal Behavior and Food-gathering by the Coastal People of the Ryukyu Archipelago" Humans and Nature,. 3. 117-137 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] SATO,H.(ed.): "An Anthropological Study on the Traditional Use of Animal and Plant Food Resources as Famine Foods in the Southwest Archipelago of Japan" The Reprot of Research Project, Grant-in-Aid for Scientific Research. (1993). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] TAKEDA,J.et al.: "Man and Crabs in Yaeyama Folk Song : Crabspecies ldentification and the Folkzoological Background" Humans and Nature. 4. 99-124 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] TAKEDA,J.: "Plant Phenology, Animal Behavior and Food-gathering by the Coastal People of the Ryukyu Archipelago" Humans and Nature. 3. 117-137 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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