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1992 年度 実績報告書

ガス中蒸発法における鉄-ニッケル合金超微粒子の結晶成長

研究課題

研究課題/領域番号 04650028
研究機関岐阜工業高等専門学校

研究代表者

大野 武久  岐阜工業高等専門学校, 専門基礎, 助教授 (20099807)

キーワードガス中蒸発法 / 合金超微粒子 / 鉄-ニッケル合金 / 結晶成長 / 電子顕微鏡法
研究概要

本研究においては、Fe-Ni合金超微粒子をガス中蒸発法(低圧の不活性ガス中で材料を蒸発することにより超微粒子を得る方法)を用いて作製し、その超微粒子の結晶成長を調べることを目的としている。この二元合金系では、高温おいて、α相(bcc構造)とγ相(fcc構造)とが広い成分範囲で共存することが知られている。
超微粒子は現有のガス中蒸発装置を用いて作製した。所定組成(36at.%Ni)の合金箔材料をアルゴンガス(圧力は通常1kPa程度)中で加熱蒸発することにより、蒸気が冷却されて凝縮し、粒径50〜100nmの合金超微粒子から成る煙が生じ、その煙を捕集して、現有の透過型電子顕微鏡を用いて観察した。その際、超微粒子内に存在が予想された二相の共存形態を明らかにするために、科学研究費により購入した電子顕微鏡用試料傾斜ステージを利用して、一つの超微粒子に対して種々の方位から観察した。しかも、明視野像とともに暗視野像を撮影することにより、超微粒子内部の三次元的形態を検討した。その結果つぎのことを明らかにした。
多くの超微粒子は、その磁性のため、ネックレス状に連結していたが、その結晶構造はα相あるいはγ相のいずれかの単相から成っていることがわかった。つまり、個々の超微粒子が二つの相から構成されていると確認された観察例は極めて稀であった。このように、隣り合う超微粒子同士の結果構造が異なった理由として、[1]組成の場所的な揺らぎ、[2]超微粒子成長時の温度履歴の相違、[3]超微粒子に特有な効果、などが考えられる。このうち[1]は、合金箔を蒸発したことを考え合わせると除外してよい。Fe-Ni合金超微粒子の成長について得られた知見は、Fe-Co合金超微粒子の成長のそれと類似した点が多く、今後、比較検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 大野 武久: "ガス蒸発法によるFe-Ni超微粒子の結晶成長" 日本結晶成長学会誌. 19. 67-67 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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