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1992 年度 実績報告書

ライトシフトを用いた光子数の非破壊測定

研究課題

研究課題/領域番号 04650039
研究機関京都大学

研究代表者

北野 正雄  京都大学, 工学部, 助教授 (70115830)

研究分担者 高橋 信行  京都大学, 工学部, 助手 (70206829)
小倉 久直  京都大学, 工学部, 教授 (50025954)
キーワード量子非破壊測定 / 光強度測定 / 光ポンピング磁力計
研究概要

本研究の目的はライトシフトを利用した非吸収型光検出装置を製作し、その光子数非破壊測定への応用を試みることである。光の非吸収測定を実現するために、非共鳴光による仮想遷移に伴う原子準位の周波数シフトを利用する。シフトの量は光強度すなわち光子数に比例し、また仮想遷移は光吸収を伴わないので、シフト量を何らかの方法で測定すれば光強度を非吸収的に計測することができる。
一般にシフト量は光周波数に比ベて非常に小さいため直接測定することは困難であるが、円偏光を用いれば、基底状態の磁気副準位間のエネルギー相対シフトとして測定することが可能になる。Rb原子気体を利用した光の非吸収測定の実験を行なった。Rbセルに半導体レーザからの円偏光非共鳴光を通過させ、ライトシフトを起こさた。ライトシフトの量は入射光強度に比例している。ライトシフトを測定するため、もう1つの半導体からのレーザをやはり円偏光にして入射するとともに、高周波磁場を印加して磁気共鳴を光学的に検出した。磁気共鳴を測定しやすいように、ヘルムホルツコイルで直流磁場を予め印加しておき、ライトシフトを共鳴周波数のずれとして観測した。磁気共鳴の観測のためロックインアンプを使用した。実験の結果、比較的微弱なレーザ光の強度を非吸収的に測定することができた。対応するライトシフトの量は5H_Z程度であった。また、レーザ周波数の離調による感度の変化を系統的に測定した。
現在の実験スキームでは、仮想遷移によるシフトの読み出しに光ポンピング磁力計を用いているが、この部分が量子非破壊条件を満たしていないことが理論検討の結果明らかになった。そこで量子非破壊条件を満足する新しい読み出し方法を考案し、現在その実現方法について検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 北野 正雄: "光学の基礎に関する最近の研究" 応用物理. 61. 576-583 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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